インカレフィギュア、男子は明治大学の佐藤駿が圧勝、同志社大学の中村俊介が2位
第97回日本学生氷上選手権大会 男子7・8級フリー
1月7日@小瀬スポーツ公園アイスアリーナ
【男子団体】
1位 明治大学
2位 法政大学
3位 関西大学
【男子個人】
1位 佐藤駿(明治大学) 243.64点
2位 中村俊介(同志社大学) 218.66点
3位 朝賀俊太朗(関西大学) 215.25点
4位 片伊勢武アミン(関西大学)211.84点
5位 吉岡希(法政大学) 210.07点
6位 大島光翔(明治大学) 206.90点
7位 杉山匠海(岡山大学) 189.19点
8位 菊地竜生(明治大学) 176.49点
フィギュアスケートの日本学生氷上選手権大会(全日本インカレ)が山梨県甲府市の小瀬スポーツ公園アイスアリーナで開かれた。1月7日は男子7・8級フリーがあり、2025年世界選手権代表の佐藤駿(エームサービス/明治大学)が243.64点で圧勝した。2位に同志社大学1年の中村俊介(木下アカデミー)、3位に関西大学1年の朝賀俊太朗が続いた。
佐藤駿、途中で逆方向に滑り出し「あれっ?」
6日のショートプログラム(SP)で首位発進した明大3年の佐藤は、冒頭の4回転トーループ-3回転トーループの連続ジャンプを成功。続く4回転フリップは少し回転不足になったものの着氷し、単独の4回転トーループも決め、フリーも1位の150.67点を出して2位以下を引き離した。
通常は3本目のジャンプに4回転を入れているが、この日はトリプルアクセル(3回転半)-オイラー-3回転サルコーの3連続ジャンプに構成を変更。直後のスピンを終えた後、審判席側を正面に滑るはずが、バックスタンド側を正面に滑り出してしまうアクシデントが発生した。「(変更した構成で)本番一発でやったら方向が途中で逆になって『あれっ?』と思って。ちょっとパニックになったんですけど、明治の応援のおかげで笑顔で滑ることができました」と笑った。
7位で終えた全日本選手権後初の実戦。「調子を取り戻すきっかけになるいい試合になったかな」。今月中旬にFISU冬季ワールドユニバーシティゲームズ(イタリア)があり、アジア冬季競技大会(中国)、世界選手権(アメリカ)と海外試合が続く。「まずはユニバで満足できる演技ができるように、それを目標に頑張っていこうと思います」と意気込んだ。
昨年のインカレは体調不良で欠場したため出場を楽しみにしていた。「インカレならではの雰囲気が好き」と、リンクサイドから仲間を応援して盛り上がっていた。
中村はSP4位からフリー2位と追い上げた。冒頭の4回転トーループで少し回転不足をとられながらも着氷。3回転ルッツからの3連続ジャンプを決めるなど大きなミスなくまとめ、SPとの合計で218.66点を出した。今月末の国民スポーツ大会に出場予定で、2~3月には世界ジュニア選手権(ハンガリー)を控えている。「今日ミスした2本目のアクセルがキーになってくると思う。練習して絶対跳べるようにしたい」と話した。
3位の朝賀は「自分の最大を出せた結果の3位だったので素直にうれしいです」と満足げ。今季は全日本に初出場し、大舞台を味わった。同じジュニアで年下の中田璃士(りお、TOKIOインカラミ)が2位に入り、「ジュニアながらにしてすごい才能を持っていると感じた。そこですごいなで終わってはだめで、自分もそこにいかないといけないと思った」と刺激を受けた。今後は4回転ジャンプの習得を目指す。
団体優勝は明大、大島光翔主将「目標を達成」
男子団体は明治大学が優勝した。主将の大島光翔は応援グッズを用意して声を張り上げて大会を盛り立てた。「どの部にも負けない団結力がこの結果につながった」と満面の笑み。
個人もトリプルアクセルやステップで魅了し6位と貢献した。「主将として堂々と、後悔ないように滑ろうと思った。2年生のころに団体優勝して、山隈太一朗主将(当時)が大きい優勝カップを掲げているのを見て、僕も主将になったら明治大学を優勝に導いて優勝カップを掲げたいという目標があった。自分の目標を達成する形で終えることができてうれしいですし、それと同時にみんなに感謝しかないです」と語った。