陸上・駅伝

各チームに即戦力、大東文化大は鈴木優花の妹・彩花も 期待のルーキー大学女子駅伝編

昨年の全国高校駅伝1区先頭集団、このうち仙台育英の長岡みさき、銀河学院の細見芽生、筑紫女学園の金森詩絵菜が名城大に進んだ(代表撮影)

2025年度が幕を開け、陸上競技はトラックシーズンが始まった。秋の全日本大学女子駅伝や年末の富士山女子駅伝で上位をめざすチームにも、続々と新戦力が加入。すでにホームページなどで発表されている主な有力校のルーキーたちを紹介する。

2024年全日本と富士山「二冠」 立命館大学

昨年は主将を務めた村松灯(現・ダイハツ)を中心に、全日本と富士山で「二冠」を果たした立命館大学の女子長距離パートには、今年も有力なルーキーたちが加わった。中でも注目は佐藤ゆあ。3000mで9分12秒10の自己ベストを持ち、昨年の全国高校駅伝(都大路)は1区2位の快走を見せた。高校からの先輩も多い立命館大では、即戦力として期待される。

弓木咲來(小豆島中央)、芝﨑葉音(鹿児島)、堀口虹光(済美)、林千華(立命館宇治)、佐藤ゆあ(立命館宇治)、森谷心美(立命館守山)、福富美桜(立命館)

2月のU20日本選手権クロスカントリー競走で力走する佐藤ゆあ(撮影・井上翔太)

2024年全日本・富士山ともに準優勝 大東文化大学

これまでに全日本は10度、富士山は5度の2位がある大東文化大学には、新たに6選手が加わった。秋竹凛音は昨年の都大路で、双子による襷(たすき)リレーでも注目されたランナー。鈴木彩花の姉はチームのOGで、パリ・オリンピック女子マラソン6位入賞の鈴木優花(現・第一生命グループ)だ。サラ・ワンジル(3年、帝京長岡)や野田真理耶(3年、北九州市立)といった先輩たちとともに、シルバーコレクター返上の力になる。

秋竹凛音(豊川)、上柳凜(宮崎日大)、鈴木彩花(大曲)、永沼妃織(九州国際大附)、成瀬結菜(昌平)、丸山あおい(市立橘)

2023年まで全日本7連覇、富士山6連覇 名城大学

昨年は全日本・富士山ともに連覇が途絶えた名城大学。今季主将を務める米澤奈々香の出身校・仙台育英からは昨年の都大路準優勝ランナーの細川あおい(最終5区2位)と長岡みさき(1区3位)が加わった。すでに5000mで15分台のタイムを持つ橋本和叶、細見芽生といった名前も。再出発を誓い、ここから新たな歴史を作っていく。

細川あおい(仙台育英)、岡藤美音(広島工大高)、長岡みさき(仙台育英)、金森詩絵葉(筑紫女学園)、橋本和叶(新潟明訓)、武田悠華(長野東)、細見芽生(銀河学院)、親川杏花(北山)

昨年の都大路でアンカーを任され、順位を一つ上げた仙台育英時代の細川あおい(撮影・新井義顕)

2024年全日本3位 城西大学

昨年の2大駅伝はいずれも3年生以下のメンバーで臨み、全日本では3位表彰台をつかんだ城西大学。金子陽向(4年、市立橘)や髙橋葵(4年、日体大柏)らを中心に今年は日本一を目指す中、その味を知るメンバーが新戦力にいる。窪田舞は3年連続で都大路を走り、1、3年時に優勝を経験した。野口麻衣子は駒大高が昨年、都大路初出場を果たした際に主将を務めた。

大西由菜(四国学院大香川西)、窪田舞(長野東)、佐々木乃愛(東大阪大敬愛)、世古凪沙(日大三島)、野口麻衣子(駒大高)、本間香(山形中央)

窪田舞は長野東高校時代、3年連続で都大路を駆け抜けた(撮影・新井義顕)

2024年富士山4位 拓殖大学

10000mの日本学生記録を持つ不破聖衣来(現・三井住友海上)の活躍もあり、昨年の富士山で4位に入った拓殖大学。この時から五十嵐利治監督は、注目選手に当時1年生の名前を挙げていた。その一人が4月20日のかすみがうらマラソン10マイル女子で優勝した位田明優(2年、錦城学園)。後輩にあたる外間結那は一昨年の都大路で、その位田に襷をつないだ。

岡彩倖(茨城キリスト)、柿澤りん(埼玉栄)、菅野こころ(東海大相模)、外間結那(錦城学園)、藤岡愛麗(有明)、山崎凛(長野日大)

2024年全日本6位、富士山7位 大阪学院大学

2000年のシドニー・オリンピック女子マラソンの金メダリスト・高橋尚子さんの母校としても知られる大阪学院大学には、5人の新戦力が加わった。3000mの持ちタイムトップは9分29秒76の山田祐実。糸瀬陽菜は昨年の都大路でアンカーを務め、11位でフィニッシュした。

糸瀬陽菜(諫早)、遠藤瑞季(富士市立)、古澤由奈(佐賀清和)、山田祐実(大阪薫英女学院)、渡邊歩花(智辯学園奈良カレッジ)

【男子はこちら①】駒澤大に落合晃、早大に鈴木琉胤ら 期待のルーキー2025・3大駅伝主な有力校編
【男子はこちら②】復活期す東海大にも5000m13分台ランナー 期待のルーキー・3大駅伝有力校編2

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