陸上・駅伝

連載:M高史の陸上まるかじり

都大路2年連続出場の相洋高校、強さの秘密を知るべく、クロカン練習に参加しました!

全国高校駅伝に2年連続で出場している相洋高校さんの練習へ伺いました

今週の「M高史の陸上まるかじり」は相洋高校(神奈川)陸上部のお話です。全国高校駅伝に2年連続で出場中。通算では3度、都大路の舞台を経験しています。強さの秘密を知るべく、練習に参加させていただきました。

上り坂だけでなく、下り坂でもギアチェンジ

大学界では各地区のインカレが繰り広げられている中、都道府県の高校総体も始まり、地区総体やインターハイの切符をかけて高校生の皆さんも熱い時期を過ごされています。トラックシーズンに得た勢いを秋以降の駅伝シーズンにもつなげていきたいところですね。高校生の皆さんが卒業後、大学や実業団に進んで活躍されている姿を見るとうれしいですし、高校時代から注目していると、なんだか親戚気分になって応援できますね!

強豪校がひしめく神奈川県はここ最近、県高校駅伝も激戦が続いています。そこを勝ち勝ち抜き、2年連続で都大路に出場しているのが相洋高校です。インターハイのシーズンに向け、3月中旬の練習に参加させていただきましたので、リポートします。

この日は横浜市にある根岸森林公園の芝生を使ってのクロカン練習でした。芝生で1km以上のコースをとることができ、起伏もあって鍛えがいのあるコースです。なだらかな斜面もあれば、急勾配の坂もあり、ジョグだけで心拍が上がる箇所もあります。

クロカンコースの起伏を使ってギアチェンジ。伸びやなかフォームで駆け抜けます

起伏のある不整地では走りの安定感が求められますし、姿勢、軸、腹圧、体幹などといった全身を鍛えることができます。バランス感覚や走りのリズムも養われます。

相洋高校のトレーニングでは上り坂だけでなく、下り坂でもギアチェンジするのが印象的でした。多くの学校でクロカン練習や上り坂を使ったヒルトレーニングが採り入れられていますが、下り坂もガンガン攻めていく姿は斬新でした。

芝生なので腰やひざ、関節への負担を軽減することができます。その分、平地では出せないようなハイペースを体験。神経系のトレーニングにもなります。力んでしまうとブレーキがかかった走りになってしまうため、股関節やひざ周りをうまくリラックスさせて、勢いよく下っていきます。

上り坂でも周回ごとにギアチェンジ! 上半身を使ってしっかりと駆け上がっていくため、体幹や脚力も鍛えられますね。

日頃からこういうトレーニングを入れていたら、強くなれると確信するようなメニューでした。駅伝やトラックレースでの集団での駆け引き、ラストスパートにも効きますね。皆さんは通常トレーニングの一つの様子でしたが、M高史にとっては試合のような負荷で、全力を出し切りました(笑)。

M高史も参加させていただきました!

下の選手がどんどん突き上げるチームに

練習後、選手の皆さんにお話を伺いました。

主将・畑中蓮選手(3年)
「都大路が終わってから主将になりました。役職発表の時に、みんなの前で一言話して実感が湧きました。最初は自分に主将が務まるか、心配なところもありました。小学校の時にサッカーをしていて、キャプテンの経験はありますが、小学校と高校では違いますし、楽しみな部分もあります」

心がけているのは「走りでは先頭を引っ張ることです。キャプテンとして同級生や後輩に認めてもらえるように、走りでチームを引っ張っていく意識でいます。チームとしては強い選手が出てきているので、駅伝を見据えて、全員が与えられたグループの中で消化率100%。一人ひとりが持っている力を100%出し切っていきたいです。下の選手がどんどん突き上げていくチームにしていきたいです」

髙木耕造選手(2年)
「今年は個人では5000m14分20秒切りを目標にしています。昨年は好不調の波があったので、今年は良い結果をたくさん残していきたいです。自分の持ち味は短い距離も長い距離も得意で、起伏のあるタフなコースでも粘ります。今日のようなコースは得意です。昨年は先輩たちについていくことしか考えられなかったのですが、1年生を走りや私生活でも引っ張っていけたらと思います」

主将の畑中蓮選手(右)と2年生の髙木耕造選手

現在、開催中の神奈川県高校総体では1500mで小池大晴選手(2年)が3位に入り、南関東大会進出を決めました。今週末に行われる5000mにも注目です。小池進先生のもと、相洋高校陸上部の皆さん、現状打破!

M高史の陸上まるかじり

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