日大が3年ぶりに秋のリーグ戦復帰へ 「有志の会」の加盟を承認、2部からスタート

関東学生アメリカンフットボール連盟は6月17日、部員の違法薬物事件で廃部となった日本大学アメフト部の後継組織「有志の会」の新規加盟を認めたと発表した。所属リーグは2部で、今秋のリーグ戦から出場できる。前身の日大アメフト部「フェニックス」は大学日本一を決める甲子園ボウルで21度の優勝を誇る強豪だった。今年2月、有志の会が関東学連へ加盟申請をしていた。
決定に際して2点の「付帯決議」も
関東学連は同日、オンラインで臨時理事会を開いて審議し、決定した。当初は5月中に結論を出す予定だったが、関係者によると「加盟承認は時期尚早」という意見も強く、どのリーグに所属させるのかでも意見が分かれ、秋のリーグ戦開幕まで3カ月を切った時期の決定となったという。2部は最上位の1部TOP8、1部BIG8に次ぐ3番目のカテゴリー。日大が甲子園ボウルに進めるのは最速で2027年となる。2部にはAブロック、Bブロックがあり、それぞれ8校が所属している。日大がどちらのブロックに入るのか、大会方式や試合日程は今後調整する。

日大アメフト部は寮に住む部員が違法薬物事件で2023年に逮捕されたことを受け、同年12月15日付で廃部。2024年2月に一般社団法人の関東学連から退社した。一定の条件を満たした元部員や新入生により、同年5月に「有志の会」が発足。今年5月には昨年の関東王者である法政大学に41-0で勝利し、今秋のリーグ戦出場がどうなるか注目されていた。6月1日の近畿大学戦で配布された日大有志の会のメンバー表には、4年生10人、3年生25人、2年生15人、1年生19人の計69人が選手として掲載されていた。
今回の決定について関東学連が発表した2点の「付帯決議」は以下の通り。
① 当連盟は日本大学アメリカンフットボール有志の会の早期の競技部への移行を望む。競技部として認められていないことで、ガバナンスに依然問題があるのではないかとの懸念を少なからぬ加盟校が抱いており、かかる懸念は速やかに払拭されるべきものと考えるためである。
② 日本大学アメリカンフットボール有志の会が、退社前の日大アメフト部を前身とするチームであることを考慮し、万が一、今後重大な規律違反があった場合は、当連盟は、退社前の過去の規律違反とこれに対する処分も斟酌して厳粛な処分を検討することとなる。
