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Presented by B.LEAGUE

「B.Hope フードドライブ」で寄付された食品を手にする千葉ジェッツの金近廉選手(中央)とりそな銀行船橋支店の従業員

家で余った食品、子ども食堂や支援団体にお届け りそなグループとBリーグがアシスト

2025.02.19

子どもの貧困をなくす未来へアシスト――! Bリーグが、各家庭で余っている食品を集め、助けを必要としている家庭などに支援団体を通じて配る「B.Hope フードドライブ(以下フードドライブ)」に取り組んでいる。昨年12月から約2カ月間は、「りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI」開催に合わせてキャンペーンを展開。2024-25シーズンのタイトルパートナーである、りそなグループとタッグを組み、千葉県船橋市内の試合会場と、同県内及び周辺のりそな銀行12支店に回収ボックスを設け、選手らとともに協力を呼びかけた。この取り組みに対するそれぞれの思いを聞いた。

オールスターをきっかけに、社会課題を伝えたい

フードドライブとは、各家庭などで余っている食品を寄付し、食品を必要とする地域の生活困窮者支援団体や子ども食堂、福祉施設などに届ける活動。貧困対策や食品ロスの削減として、全国各地で広まりつつある。

Bリーグは1月18、19日に開催された「りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI」に合わせて、ららアリーナ 東京ベイ(千葉県船橋市)に特設ブースを設置した。さらに、約2カ月間のキャンペーン期間中、同県内及び周辺のりそな銀行12支店に回収ボックスを用意したほか、B1・B2所属の計19クラブがホームゲームなどの会場で寄付を呼びかけた。

千葉県の12支店とオールスターで集めた646kgの食品は段ボール箱に詰め、後日、支援を求める子育て家庭や子ども食堂、子育て支援団体に配っている「フードバンクふなばし」へ届けたという。

りそなグループ Bリーグオールスター 2025当日、会場には特設ブースが設置され、スタッフが観客に協力を呼びかけた ©B.LEAGUE

Bリーグの社会的責任活動「B.LEAGUE Hope」(B.Hope)を担当する事業企画グループの井坂万里さんは、「子どもの貧困や体験格差を是正する一助になればと思って企画しました。りそなグループ Bリーグオールスター 2025のタイミングに合わせて、全国のバスケットボールファンを巻き込んだアクションにすることで、全国的にこの社会課題を知ってもらえるだけでなく、一緒に課題解決もできると考えました」と思いを語る。

キャンペーン期間中には、寄付に参加した方の中から抽選で10人にりそなグループ Bリーグオールスター 2025出場選手のサイン入りTシャツなどがプレゼントされる企画も盛り込んだ。「ファンに楽しみながらフードドライブに参加してもらいたいと思いました」(井坂さん)

物価高の中での寄付「温かいものを感じた」

未来を担う子どもたちをサポートしたい思いは、りそなグループも同じだ。

同グループでは、従業員が子どもたちにお金や働くことの大切さを伝える「りそなグループキッズマネーアカデミー」を開催したり、「りそな未来財団」を通じたひとり親世帯の奨学金事業やキャリア支援活動をしたりするなど、様々な活動をしている。

今回のフードドライブキャンペーンを担当した、りそなホールディングス コーポレートコミュニケーション部の黒川さんは「りそなグループの取り組みはB.Hopeの理念と通じるところがあり、ぜひ一緒にやらせていただきたいと思いました」と語る。

回収ボックスを設置した支店では、来店客や取引先、従業員が寄付に協力した。りそな銀行船橋支店の永浦さんは、「物価高で余裕がないけれど、少しでも……」と来店する人たちの姿に「とても温かいものを感じた」という。

「フードドライブを通して、お客さまと社会貢献の体験を共有できたことは大きかったと思います。寄付の有無に関わらず、多くの方々にこのような活動をしているという知ってもらうだけでも、次の社会貢献につながる意義のあることだったと感じています」と話す。

さらに、今回の活動を通じて来店した人との距離が近づいたことも心に残ったという。「店頭に置いた回収ボックスを見たお客さまから『これはなに?』とお声かけをいただき、その目的を説明することが多く、この活動を通して、お客さまとのコミュニケーションの機会が増えました」とうれしそうに振り返った。

りそなグループ Bリーグオールスター 2025の会場に向かう前に回収ボックスに次々と食品を入れていた。左上から時計回りに、吉井裕鷹選手(三遠ネオフェニックス)、田中大貴選手(サンロッカーズ渋谷)、ジョシュ・ホーキンソン選手(サンロッカーズ渋谷)、安藤誓哉選手(島根スサノオマジック)

選手たちも協力 保存食、カップ麺、清涼飲料水……

フードドライブにはりそなグループ Bリーグオールスター 2025に出場した選手たちも協力した。宿泊先のホテルから選手専用バスで会場に向かう際には、バスの前に置かれた回収ボックスに選手たちがカップ麺や清涼飲料水を入れる姿が見られた。

りそなグループ Bリーグ オールスターゲームの前日に、りそな銀行船橋支店を訪問した千葉ジェッツの金近廉選手は、子どもの頃に学校の授業で、世界で子どもの貧困が問題になっていることを学んだ。「もともと好き嫌いはなく、フードロスをしたことはなかったんですが、授業をきっかけにより意識が高まりました」

運動量も多く、体も大きいため、たくさん食べることを心掛けているという金近選手。自宅で食品が余ることは少ないが、今回はいざというときに備えて保管していた保存食を寄付したという。

フードドライブへの思いを語る金近選手

「フードドライブ」 コラボの輪を広げ、相乗効果を

今回のフードドライブでは、Bリーグとりそなグループがタッグを組むことによる相乗効果も生まれた。バスケットボールファンと、銀行の顧客、それぞれが向き合っている層にアプローチでき、フードドライブの認知度を高めることができたからだ。

Bリーグでは、これまでにも多くのクラブがフードドライブに取り組んでおり、今後もこの活動を続けていきたいという。B.Hope担当の井坂さんは、「リーグとして、クラブのオフコートでの活動を後押しできるような企画パッケージを開発し、さらなる発展を目指していく予定です」と展望を語る。

りそなグループでは、2020年から埼玉りそな銀行がフードドライブに取り組み、これまでに累計91拠点で寄付を募り、約3万点の食品や文房具、ランドセルなどを支援団体などに届けきた実績がある(24年9月時点)。今回のBリーグとの活動を機に、千葉県以外のエリアでも実施していきたいという。

さらに、フードドライブ以外でも、コラボレーションの幅を広げたい考えだ。2024年8月には、アルバルク東京の選手の協力のもと、お金に関する知識とバスケットボールのおもしろさを子どもたちに伝える「金融+バスケ」の特別教室を開き、好評を博した。「ゆくゆくはこの活動を全国展開していけたらと思っています」(りそなホールディングス コーポレートコミュニケーション部の黒川さん)

Bリーグが、ひとり親家庭に観戦チケットを配ったり、選手が企業とコラボレーションした洗顔料の売上金を支援に充てたりしていることにも注目しているといい、「うまくつなげて、シナジー(相乗効果)を生めたらと考えています」(黒川さん)

Bリーグとりそなグループの社会的責任活動の輪は、今後ますます広がっていきそうだ。