陸上・駅伝

特集:第95回箱根駅伝

箱根駅伝予選会 薄氷10位の山梨学院大

感情があふれ出し、仲間に抱きつくキャプテン永戸(中央手前)。

箱根駅伝予選会

10月13日@昭和記念公園

アクシデントでヒヤヒヤ通過

33年連続33度目の箱根駅伝出場を決めた山梨学院大の上田誠仁監督は「薄氷を踏むような思いで、まさかここまで苦戦するとは思わなかった。私の読みの甘さだったかなと思います」。正直な思いを口にした。

10000m28分2秒85のドミニク・ニャイロ(4年)は故障明け。それでも上田監督は他校との兼ね合いから「5、6番目を想定していた」と言う。しかし久保和馬(4年、九州学院)が両足のけいれん、首藤貴樹(3年、日本文理大付)が腰痛というアクシデントもあり、「ブービー」でのヒヤヒヤ通過となった。

明日から取り組むこととして、上田監督は「今日の走りを分析して、選手が課題を見つけて、チームの中でその答えを導き出させること」と話した。監督が答えを与えるのではない。「学生競技者として、アスリートとしての成長を、私たちは指導しなければいけない」。ベテラン監督の指導者、教育者としての信念が伝わってくるコメントだった。ここから自分たちで成長曲線を描く山梨学院の選手たちに注目したい。

33年連続33度目の箱根駅伝出場を決め、喜ぶ上田監督と選手たち