全日本大学駅伝の関東地区壮行会を初開催 15校の主将やマネージャー、監督が抱負
11月3日に号砲が鳴る「秩父宮賜杯第56回全日本大学駅伝対校選手権大会」(8区間、106.8km)に関東地区から出場するチームの壮行会が4日、朝日新聞東京本社で開催された。シード8校と6月の地区選考会を勝ち抜いた7校の関係者が出席。他の地区では恒例になっているが、関東地区での壮行会は今回が初めて。
「昨年以上の走りを目指す」「夏合宿は過去最高の出来」
壮行会では、特別協賛の長谷工グループから、出場校のユニホームを模した特別パッケージの水など差し入れ品の贈呈が行われた。
15校の中で主将が出席したのは4校。昨年は第100回箱根駅伝予選会で通過ラインまで3秒足りずに悔しい思いをした後、約3週間後の全日本でシード権を獲得した東京国際大学の楠木悠人主将(4年、小林)は「今年のチームスローガンは『下剋上』。夏合宿では体づくりができた。全日本大学駅伝では昨年以上を目指す」と決意を述べた。
関東地区選考会を突破したチームからは東洋大学、早稲田大学、日本体育大学の3校の主将が出席。早稲田大学は当初主務とともに出席予定だったが、当日変更で主力の石塚陽士(4年、早稲田実業)が参加した。
東洋大の梅崎蓮主将(4年、宇和島東)は「昨年はシード落ちという悔しい結果になりました。今年はシード権を取って少しでもいい順位でゴールできるように」。早稲田大の伊藤大志主将(4年、佐久長聖)は「今年はスポーツ推薦組の選手と一般入試組の選手の融合が、特に強いチーム。夏合宿は過去最高の出来となっています。目標は『3位以内』と言っていますが、果敢に前の方で勝てるレースにしていきたい」。日体大の分須尊紀主将(4年、東農大二)は「本日は22歳の誕生日です」と会場を沸かせ「今年のチームスローガンは『捲土重来』。目標は8位入賞、シード権獲得。夏合宿では、チーム全員が力をつけることができた」と語った。
日体大は1500m学生王者・高村比呂飛を投入?
監督陣では、東京国際大の横溝三郎監督、日体大の玉城良二監督、神奈川大学の中野剛監督が出席した。玉城監督は初の開催となった壮行会に監督参加が3人だったことに触れ「来年からは全監督が集まるのではないか? 原(晋)さんにも言っておいてください」と笑いを誘った。全日本大学駅伝への出場は3大会ぶり。「ほぼほぼ初出場に近い。(日本インカレ)1500m王者の高村比呂飛(4年、敦賀気比)を投入して暴れてみようかな。注目してください」と戦略を明かした。
年始の箱根駅伝後に、長年にわたって神奈川大を率いた大後栄治さんから監督の座を受け継いだ中野監督は、自身にとって初めての選考会挑戦で、見事に伊勢路への切符をつかんだ。壮行会には大学カラーである”プラウドブルー”のネクタイを締めたスーツ姿で参加し、「監督さんがたくさんいると思って派手目のネクタイで来たんですけれども」と笑った。本戦に向けては「ギリギリで選考会を通過したので、失うものは何もない。思い切ったレースで、少しでもテレビに映れるように頑張ります」と意気込んだ。
11月3日のレースを前に、今後は選手16人を決めるチームエントリーが10月9日に締め切られ、出走区間と補員を決めるメンバーエントリーは10月31日締め切り。本戦の朝に当日変更があり、午前8時10分にオープン参加の日本学連選抜と東海学連選抜を合わせた全27チームが、一斉に名古屋市の熱田神宮前をスタートする。