中大記録会で実況を務めさせていただきました 立教大学・國安広人選手が大学新記録!

今回の「M高史の陸上まるかじり」は3月23日に開催された「TACHIHI presents 中央大学記録会」(以下、中大記録会)のお話です。私、M高史はMCとして、選手の皆さんの熱い走りを実況させていただきました。
中大の選手たちがペースメーカーで続々登場
当日の日中は気温も上がり、昼間は半袖、短パンでも心地よいほどでした。つまり、走る選手にとってはちょっと暑すぎるかなという気候。昼間は男子の100mや「かけっこ教室」が行われました。
小学4年生以上は中央大学OBの田母神一喜さんが講師を務め、小学3年生以下は私、M高史が担当させていただきました。かけっこ教室でたっぷり体を動かした後には男子100mのレースがあり、現役大学生スプリンターの走りを間近で見ることができました。10秒台前半の走りを近くで見る機会はなかなかないでしょうし、子どもたちにとっても刺激になったのではないかなと思います。

午後2時半以降は中距離種目が続きました。女子800m、女子1500mには中央大学の選手たちが出場。南日向選手(3年、順天)が1500mで4分36秒67をマークし、関東インカレの標準記録を突破しました。中央大学は昨年、全日本大学女子駅伝10位、富士山女子駅伝12位。新主将となった浜野光選手(3年、本庄第一)を中心に駅伝での入賞にも期待です。
浜野選手はU-14女子1500mにペースメーカーとしても出走。中学生の皆さんを引っ張った後、レース後には走った選手の皆さんに笑顔で話しかけている姿が印象的でした。男子のU-14 1500mにも現役の中央大学選手がペースメーカーに登場。1組目と3組目を浦田優斗選手(4年、國學院久我山)と山口大輔選手(4年、藤沢翔陵)、2組目を森基選手(3年、埼玉栄)が務め、選手に声かけをしながら一緒に駆け抜けました。
5000mでは拓殖大学の6選手が自己ベスト更新
中距離種目の後は小休憩を挟み、夕方以降に男子5000mと10000mが行われました。ここからは中央大学陸上競技部公式YouTubeでの配信も始まり、会場内の熱気もさらに高まっていきました。気温の方は日中よりも下がり、だんだん長距離種目に適したコンディションに。まずは午後5時15分スタートの男子5000mです。

このレースには拓殖大学の選手が11人出場しました。風がやや吹く中、交代で引っ張ってレースを作っていったという印象を受けました。その中で6人が自己ベストを更新。昨年の箱根駅伝予選会では22位というまさかの結果となった拓殖大学ですが、年明けからは土台となる動き作りや体作りを徹底しており、少しずつ成果も出始めているそうです。実況席がフィニッシュ地点のすぐそばということもあり、レース後の選手の皆さんの表情からも、充実ぶりが伝わってきました。
5000mは1組のみで、その後は男子10000mが4組行われました。風が少し心配だったのですが、中央大学の藤原正和駅伝監督によると「この競技場は夜になると風が止(や)むんです」とのこと。実際、夜になると風がピタリと止まり、長距離選手にとっては走りやすい、逆に応援する方にとっては肌寒いコンディションになってきました。
10000mでは各組で好記録が続出!
10000m1組では明治大学の吉川響選手(3年、世羅)が29分33秒67、井坂佳亮選手(3年、水城)が29分35秒37でワンツーフィニッシュ。井坂選手は自己ベストを更新されました。

2組では東洋大学の宮崎優選手(1年、東洋大牛久)が自己ベストとなる28分59秒66をマークしてトップに。後半は独走状態の中、ラストもペースを上げて28分台突入となりました。高校時代に全国高校駅伝1区10kmを28分57秒で走破していますが、トラックでは初の28分台です。3組では中央大学の田原琥太郎選手(1年、西条農業)が粘り、29分05秒19で組トップ。単独走での強さを発揮しました。
最終4組では各校のエースが続々と登場しました。立教大学の國安広人選手(3年、須磨学園)が28分18秒71で立教大学新記録を打ち立て、トップでフィニッシュ。手元の計測ではラスト1000mを2分39秒でカバーする素晴らしいロングスパートでした。
続いて28分台でフィニッシュした選手をご紹介します。中央大学では吉中祐太選手(3年、豊浦)がキレのあるラストスパートで2着に上がり、28分23秒21の自己ベスト。國安選手と終盤まで接戦を繰り広げた佐藤大介選手(1年、埼玉栄)が3着で、28分24秒72とこちらも自己ベストを更新。並川颯太選手(1年、洛南)が6着で28分39秒79、藤田大智選手(2年、西脇工業)が7着で28分39秒85と続きました。
大東文化大学からは棟方一楽選手(2年、弘前実業)が4着に入り、28分28秒92で自己ベストをマーク。中澤真大選手(1年、埼玉栄)が5着で、こちらも自己ベストとなる28分29秒46。入濵輝大選手(3年、瓊浦)が8着で28分44秒10と続きました。

各組の詳しいレース展開が気になる方や、ここではご紹介できなかった選手の走りをご覧になりたい方は、中央大学陸上競技部公式YouTubeの配信アーカイブが残っていますので、そちらもぜひご視聴ください。
國安選手「駅伝で区間賞を目指したいです」
レース後、立教大学の國安選手にお話を伺いました。
「この冬の練習の成果が出たのかなと思います。しっかり次につなげられる走りができました。個人としては駅伝で区間賞を目指したいです。そのためにトラックで今シーズンは28分10秒を目指していたのですが、今回28分18秒が出ましたのでもっと上を目指していきたいと思います」
髙林祐介監督も「ちゃんと練習をしていれば、結果が出るよねというのを証明してくれました」と評価。チームを引っ張る主将としても期待されていました。

今回実況を務めさせていただいた中大記録会。出場選手紹介や、ラップ、通過タイム、フィニッシュタイムの読み上げはもちろん、選手の皆さんが走りやすいような実況を心がけるとともに、現地で応援される皆さんも観戦しやすいような情報をお伝えしました。YouTubeの配信をご覧になっている皆さんにも、実況の音声が届くので「選手・現地応援・配信応援」の3方向を意識しました。選手の皆さん、各チームの皆さん、応援していただいた皆さん、中央大学の皆さん、ありがとうございました!
