大学生フットサル「アイデムカップ」中四国からFINALに乗り込む3チーム決定
日本最大の大学生フットサル大会「アイデムカップ2019」の中四国セントラル大会が9月4日、広島市の広島グリーンアリーナであり、中四国でフットサルに取り組む大学生たちが熱戦を繰り広げた。
松山大フットサル部、フットサルサークル、広大マンダンダがFINALへ!
中四国代表3チームを決めるこの日の戦いには、12チームが駒を進めた。午前中の予選リーグを経て、午後から6チームによるFINAL出場決定戦があった。その結果、松山大学フットサル部、広島大学マンダンダ、松山大学フットサルサークルの3チームが12月21日に東京で開かれるFINAL(24チームが参加)の出場を決めた。
最初にFINALへの切符を手にしたのは松山大学フットサル部。昨年はFINALに初出場し、ベスト8と健闘した。後半3分に髙須賀謙(4年、松山中央)が決め、その1点を守り抜いた。メンバー唯一の3年生で代表を務める川村篤司(高知学芸)は「今年は優勝を狙います。先輩方に笑って終わってほしい」と意気込んだ。
広島大学マンダンダは苦しみ抜いて勝った。0-0のまま延長でも決着がつかず、勝負はサドンデス方式のPKに。3人目の町野拓(M1、洛南)がゴールネットを揺らし、歓喜の瞬間が訪れた。名字がチーム名の由来にもなっている代表の一万田凌(3年、大分上野丘)はこの日、就職活動のため欠場。代理を務めた菅陽裕(3年、春日部)は「(一万田を)全国大会に連れていけてよかった。いまはホッとしてます」と言って笑った。
最後にFINAL出場を決めた松山大学フットサルサークルは快勝だった。後半1分に左のコーナーキックから眞鍋泰士(4年、川之江)が勝ち越しゴールを決める。眞鍋はダメ押しのゴールも決め、4-1で勝った。「中四国を代表の名に恥じない試合がしたいです」。代表の花本航希(4年、徳島北)の表情が引き締まった。
松山大フットサル部の髙須賀謙、ワンチャンス生かした
FINAL出場決定戦で松山大学フットサル部の唯一のゴールを決めた髙須賀謙(4年、松山中央)は、ワンチャンスをものにした。後半3分だ。まず右サイドからゴールを狙ったが、相手のゴレイロに阻まれる。しかし、そのこぼれ球に誰よりも早く反応した。このボールを押し込んで均衡を破った。「先制したら、流れがくると思いました。入ってよかったです」。実際には追加点は奪えなかったが、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
根っからのサッカー少年だ。愛媛県東温市出身。友だちの影響で5歳からサッカーを始めた。小、中学校のころは、強豪のクラブチームに入っていた。進学した松山中央高では、目立った実績を残せなかった。身長178cmのセンターバックだったが、活躍の機会は少なかった。
大学に入り、体育会のサッカー部の練習を見学に行った。でも、推薦入学組が多く、活躍できる場所がないと思った。そんなときに見つけたのがフットサル部だった。「フットサルはサッカーより展開が速くておもしろい。チームの人数も少なくて、活躍できる」。そんな言葉に惹(ひ)かれた。
松山大フットサル部は昨年のFINALに初出場し、ベスト8まで勝ち上がった。髙須賀もメンバー入りしていた。「ほかの全国大会にも出たんですけど、アイデムカップはすごく盛り上がって、記憶に残ってる大会です」と振り返る。今年のチーム目標は、FINAL優勝だ。大学生活最後の大舞台まで、全力で駆け抜ける。