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桃山学院大が3年ぶりに1部復帰、龍谷大が10年ぶりに2部降格 関西学生入れ替え戦

3年ぶりの1部復帰を決め、喜ぶ桃山学院大の選手たち(撮影・安本夏望)

アメフト関西学生リーグ入れ替え戦

1214日@神戸・王子スタジアム
桃山学院大(2部1位)28-14 龍谷大(1部8位)

甲子園ボウル前日の12月14日、関西学生リーグ1、2部の入れ替え戦があった。2部1位の桃山学院大が1部最下位の龍谷大に勝ち、来年は3年ぶりに1部で戦うことになった。龍谷大は2010年以来の2部へ。もう1試合は1部7位の同志社大が35-8で2部2位の甲南大に完勝。10年連続の入れ替え戦だった同志社が1部残留を果たした。

 2016年に4位も経験した龍谷が涙

 2016年には4勝3敗で関西学院大、立命館大、関西大に続く4位まではい上がった龍谷大が、来シーズンは2010年以来の2部で戦うことになった。選手もスタッフも涙に暮れた。 

この日は今シーズン初めて、3回生QBの山際陽介(龍谷大平安)を最初のオフェンスから起用。エースQBの山方開斗(4年、大阪学芸)と併用した。第1クオーター(Q)6分すぎ、山方が左へ投げた横パスが浮き、WR村山大河(4年、登美ケ丘)がはじいたボールを桃山大のDB阿部力(3年、大阪学芸)が奪い、そのまま41ydのインターセプトリターンタッチダウン(TD)に。0-7。この日もオフェンスがピリッとしない。

さらにキックオフリターンでのファンブルロストが相次ぎ、桃山大に二つのTDを許して0-21とされる。前半終了間際に何とかQB山際からTE浅野光太(2年、Seaquam Secondary)へのTDパスで7-21とした。さらに後半開始早々にTDを決め、14-21に。今シーズン初勝利での1部残留へ、龍谷大サイドが盛り上がってきた。

FGをブロックされ、そのまま持っていかれた

しかし第3Q10分すぎ、またも桃山大のDB阿部にやられた。龍谷が狙った25ydのフィールドゴール(FG)。オフェンス側から見て左の大外から飛び込んで来た阿部に、キックがブロックされた。転がるボールを阿部に拾われ、左サイドライン際をエンドゾーンまで走られた。92ydのリターンTD。14-28となり、龍谷大の反撃ムードは一気にしぼんだ。QB山際も山方も負傷退場。このまま試合は終わった。

第3クオーター10分すぎ、龍谷大のフィールドゴールを桃山学院大の阿部(中央奥)がブロック(撮影・安本夏望)
フィールドゴールをブロックした阿部は自らボールを拾って92ydのリターンタッチダウン(撮影・安本夏望)
10年ぶりの2部行きが決まり、涙を流す龍谷大の選手たち(撮影・安本夏望)
2部降格が決まり、泣き崩れる龍谷大のスタッフ(撮影・安本夏望)

龍谷のQB山際「スコアを目に焼き付けろ」

試合後のハドルが解けるとき、龍谷大のQB山際が声を上げた。「3回生以下、集まろう」
そして言った。「あのスコアボードを目に焼き付けろ。絶対忘れんな。絶対、来年1部に戻るぞ。この1年は死にものぐるいでやるぞ。弱音吐くな。覚悟決めろ」。みんな、泣きながら「おう」と返した。

龍谷大の3回生QB山際は試合後、3回生以下を集めて語り出した(撮影・篠原大輔)
龍谷大の山際が「絶対に忘れるな」と言って指さしたスコアボード(撮影・篠原大輔)

殊勲の桃山DB阿部「龍谷を倒したかった」

二つの大きな大きなリターンTDを決めた桃山大のDB阿部は言った。「去年の入れ替え戦で龍谷に負けて、ほんまに悔しかった。1部に上がるってことより、龍谷を倒したかった。絶対にやったると思ってました。来年は4回生なんで、1部でやれるのは最高です。チームの空気を変えられるようなコーナーバックになりたいです」

ディフェンスながら二つのタッチダウンを挙げた桃山学院大のDB阿部(23番、撮影・篠原大輔)