ラグビー

特集:うちの大学、ここに注目 2020

帝京大ラグビー部「優勝を知る最後の学年」は後輩に何を残すのか

選手で特に注目は伏見工出身トリオ。その一人、木村の武器は快足

特集「うちの大学、ここに注目 2020」。今シーズン注目のチームや選手を、選手たちをいちばん近くで見ている大学スポーツ新聞のみなさんに書いてもらいました。帝京スポーツ新聞部からは、ラグビー部と最終学年の注目選手たちについてです。

偉業を経験した最後の学年

今シーズン注目している競技はラグビーだ。大学選手権で史上初の9連覇を果たし、歴史を作りあげた帝京大ラグビー部。その優勝を経験した最後の学年の活躍に期待している。

昨シーズンの本郷組集合写真(前列右から5人目が主将の本郷泰司)

昨シーズン、本郷組(主将・本郷泰司)は大学選手権3回戦敗退と辛酸をなめる結果に。その経験をした選手たちが多く残る今シーズンこそ、王者は復活する。

特に注目するべきポイントは木村朋也、尾崎泰雅、奥村翔の伏見工出身の3選手。中学、高校、大学と10年間同じチームでラグビーに向き合う。木村は快足をとばしてトライを取りきる能力にたけており、尾崎はトライを取りきる嗅覚が素晴らしい。そして、奥村は飛距離と精度の高いキックを持つ。3人は今シーズンで卒業するため、同じチームでのラグビーは最後になるかもしれない。同じ深紅のジャージを着て戦う姿は必見だ。

最終学年の注目選手たち

4年生にはまだまだ素晴らしい選手がたくさんいる。

例えば、北村将大(御所実)は冷静なプレーでゲームのコントロールができる。安田司(常翔学園)はボールを持ったときの前へ出るプレーが魅力的だ。久保克斗(国学院栃木)は長身を生かしたプレーをみせる。

試合出場2試合ながら新主将に選ばれた松本(赤ジャージ)

そして、今シーズンの主将を務める松本健留(4年、大阪桐蔭)は大学に入学してからの出場はわずか2試合のみと、歴代の主将に比べ圧倒的に少ないものの、学生コーチなどを務めたリーダーの一人。最終学年の今年度はどのようなプレーを見せてくれるか。

しかし、関東ラグビー協会は3月30日、新型コロナウイルスの影響で春季大会と関東大学ラグビーオールスターの開催中止を発表した。今シーズンの大学ラグビーは早くて秋の関東大学対抗戦からになる。

「優勝を知る最後の学年」が後輩たちに残していくものは何か。探し求める1年が幕を開ける。