卓球

中大卓球・瀬山咲希 早稲田に勝って優勝し、集大成のシーズンを飾る

大学最後のリーグ戦に臨む瀬山

8月25日に卓球の2019年度秋季関東学生リーグ戦が開幕します。春の1部リーグ女子は早稲田大が中央大を振り切って、4シーズン連続8度目の優勝を飾りました。秋の1部リーグは9月4日から始まります。4years.では男女1部の注目の選手を紹介します。2人目は6月の関東学生選手権の女子シングルスで優勝し、ユニバーシアードに出場した中央大4年の瀬山咲希(富田)です。

早大にV阻まれ、リーグ戦4シーズン連続準V

瀬山は中央のエースとして最後のリーグ戦を迎える。中央は2017年の春季リーグを制して以来、リーグ戦の優勝がない。その間、早稲田がいつも上にいた。「1回だけ勝ったときも0-3からまくって、4-3でした。早稲田戦は常に精神力が試される試合でした。早稲田戦の勝率が低いので、チームに貢献できるように頑張りたいです」。ラストチャンスとして挑む秋季リーグ戦で、早稲田に勝って優勝を成し遂げたいと意気込む。

瀬山のプレースタイルは小学生のころから変わらず「前陣速攻のブロック型」だ。ずっと磨いてきたバックハンドを武器に、テンポの速い卓球を展開する。

バックハンドを磨いて瀬山はトップレベルの選手となってきた

フォアハンドについては高校までは苦手意識があり、大学生活の中で一番成長した部分だという。「大学に入ってからずっと練習するようにしてました。フォアハンドが怖いと思わなくなったので、克服できてるんじゃないかな」と、手応えを口にした。

「あまり攻撃はしないけど、テンポは速いのが強みです」と話す瀬山。言い換えれば、テンポの遅い状況になると自分のペースになりにくい。その典型が「カットマン」との対戦だ。「ブロック型同士の対決になってしまうので、点数が取れなくて悩んでた時期もありました。チームメイトにカットマンがいて、一日一回は対戦相手をしてもらってました。練習中から萎えることもたくさんあって、いい経験だったと思います」

8月22、23日の関東学生チームカップAブロックで、瀬山はカットマンとの対戦を迎えた。中央大学Aのメンバーとして出場していた瀬山は、準々決勝まで個人で4連勝を達成し、チームも準決勝に進出した。準決勝の早稲田B戦では1番手で出場し、カットマンの黒野葵衣(1年)と顔を合わせることになった。苦手克服のため万全を期しての試合だったが、1-3で良いところなく敗れた。「最後に早稲田と戦うのは分かってたけど、勝ち切れない自分の甘さがありました。最近は克服できてきたつもりだったので、残念です」。リーグ戦ではなんとしてもカットマンを攻略して、優勝を成し遂げたい。

思うような試合運びができず、顔を曇らせる瀬山

秋のリーグ戦が卓球人生の集大成

前述のとおり、瀬山は今夏の第30回ユニバーシアード競技大会に日本代表の一員として参加した。「ものすごく緊張しました。日学連(日本学生卓球連盟)の先生方や理事の方からすごく応援をもらったので、プレッシャーもありました」。瀬山は女子シングルスに出場し、2回戦敗退となったが、団体での銀メダルを獲得した。

瀬山は「毎日練習する環境はこれで終わり」と、大学限りで競技の第一線を退く。主将の森田彩音と2枚看板でチームを引っ張ってきたが、ここで一区切りにする。

最後にチームとして、早稲田に勝つためのカギを聞いてみた。

目指すは優勝だけ。最後の戦いが

「やっぱり気持ちの面で向かっていかないと、早稲田には勝てないと思います。技術力では張り合えると思うけど、気持ちの面でみんな下を向き始めたりするので、チームのムードメーカーとして盛り上げていきたいです」

早稲田に勝っての優勝ができれば、瀬山にとっても格別なものになるだろう。大学生活最後のリーグ戦は、瀬山の人生の節目となる大会だ。ムードメーカーとしてチームを盛り上げ、今シーズンこそ悲願のリーグ戦制覇を達成し有終の美を飾りたい。

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