大学ラグビー

特集:第56回全国大学ラグビー選手権

新国立競技場開催の決勝進出をかけ、2日に天理vs早稲田、明治vs東海の準決勝

準決勝の日大戦でトライし、喜ぶ早稲田の選手たち(撮影・谷本結利)

ラグビー 第56回全国大学選手権 準決勝

1月2日@東京・秩父宮
天理大(関西1位)vs 早稲田大(関東対抗戦2位)
明治大(関東対抗戦1位)vs 東海大(関東リーグ戦1位)

111日、新しい国立競技場で開催される最初のラグビーの試合となる決勝に進むのはどの2校か――。あす2日、56回目を迎える大学選手権の準決勝2試合がある。

 天理vs早稲田 ともにアタック得意

1試合は関東大学対抗戦Aグループ2位で11シーズンぶりの優勝を狙う早稲田大と、悲願の初優勝を目指して関西大学Aリーグで4連覇した天理大が激突する。

初戦となった準々決勝で、早稲田は日大(関東大学リーグ戦2位)のスクラムに苦しめられたが、WTB古賀由教(3年、東福岡)のハットトリックなど持ち前の展開力で8トライを挙げ、57-14と圧勝した。

早稲田の準決勝の先発は、満を持して大型CTB中野将伍(4年、筑紫)が復帰した以外は日大戦と同じメンバーとなった。控えは日大の先発からSO/CTB吉村紘(1年、東福岡)が下がり、LO中山匠(4年、成城学園)が入った。 

早稲田の司令塔役を担うSO岸岡にとって、真価を問われる準決勝になる(撮影・谷本結利)

早稲田は30失点以内にとどめるのが必須

早稲田が勝つには天理の強力FWによるモール、スクラムに対して互角に戦い、毎試合50得点以上を挙げている攻撃を30点程度に抑えることが必須となってくる。アタックでトライをとりきる力はあるだけに、早稲田としては主将のSH齋藤直人(4年、桐蔭学園) 、SO岸岡智樹(同、東海大仰星)のハーフ団のゲームコントロールもカギを握る。 

齋藤主将は「準備期間で細かいところまで詰めて試合に臨みたい。まずは去年(度の準決勝敗退という成績)を超えたい」と、静かに闘志を燃やしている。 

一方、関西王者の天理大は、同じく初戦となった準々決勝で流通経済大(関東リーグ戦3位)と対戦。前半は相手のアタックに後手に回るシーンも目立ち、17-21とリードを許して折り返した。しかし、後半は天理大らしい攻めで6トライ。58-28で快勝した。 

天理の準決勝のメンバーは、けがのFB立見聡明(4年、明和県央)の代わりにFBに下がっていた松永拓朗(3年、大阪産大付)を、いつものSOの位置に上げた。FBは前の試合でWTBだった江本洸志(2年、日本航空石川)が、WTBには土橋源之助(3年、光泉)が入った。 

天理は外国人留学生の爆発力生かす

天理としては早稲田の攻撃を食い止めて、ボールを継続してLOアシペリ・モアラ(2年、日本航空石川)、CTBシオサイア・フィフィタ(3年、同)らの選手で突破し、トライを重ねたい。またゴール前のモールも大きな武器だ。

準決勝でも天理大のフィフィタが躍動するか(撮影・谷本結利)

 流通経大戦は前半で失点を重ねてしまった。主将のFL岡山仙治(4年、石見智翠館)は「粘り強いディフェンスから流れをつかみたい」と話した。 

 過去の公式戦での通算対戦成績は早稲田の21敗。ともにアタックが武器の両チーム、どちらのディフェンスが踏ん張れるか。

 ◇早稲田大学メンバー
【先発】
1久保優(3年、筑紫) 2森島大智(4年、早稲田実) 3小林賢太(2年、東福岡) 4三浦駿平(4年、秋田中央) 5下川甲嗣(3年、修猷館) 6相良昌彦(1年、早稲田実) 7幸重天(4年、大分舞鶴) 8丸尾崇真(3年、早稲田実) 9齋藤直人(4年、桐蔭学園、主将) 10岸岡智樹(同、東海大仰星) 11古賀由教(3年、東福岡) 12中野将伍(4年、東筑) 13長田智希(2年、東海大仰星) 14桑山淳生(4年、鹿児島実業) 15河瀬諒介(2年、東海大仰星)

【控え】
16宮武海人(2年、早大学院) 17横山太一(同、國學院久我山) 18阿部対我(同、早稲田実) 19中山匠(4年、成城学園) 20大﨑哲徳(2年、國學院久我山) 21小西泰聖(1年、桐蔭学園) 22吉村紘(同、東福岡) 23梅津友喜(4年、黒沢尻北)

◇天理大学メンバー
【先発】
1谷口祐一郎(3年、東海大仰星) 2北條耕太(4年、天理) 3小鍛治悠太(3年、大阪産大付) 4ナイバルワガ セタ(1年、秋田工) 5アシペリ・モアラ(2年、日本航空石川)  6岡山仙治(4年、石見智翠館、主将) 7松岡大和(3年、甲南) 8ジョネ・ケレビ(2年、ナタンブア高)9藤原忍(3年、日本航空石川) 10松永拓朗(同、大阪産大付) 11土橋源之助(同、光泉) 12市川敬太(同、日新) 13シオサイア・フィフィタ(同、日本航空石川) 14荒川浩二郎(2年、光泉) 15江本洸志(同、日本航空石川)

【控え】
16谷口永遠(1年、関大北陽) 17高橋虎太郎(2年、報徳学園) 18山川力優(4年、天理) 19中鹿駿(3年、光泉) 20奥長凌太(4年、桂) 21臼井礼二朗(3年、天理) 22林田拓朗(4年、同) 23内村祐介(2年、同)

明治vs東海 セットプレーと接点の攻防がカギ

2試合は、昨年度の覇者である明治大(関東大学対抗戦Aグループ1位)と、過去に準優勝3度で初優勝にかける東海大(関東大学リーグ戦1位)が激突する。

明治は初戦となった準々決勝で関西学院大(関西大学Aリーグ3位)と対戦した。ベストコンディションではないSO山沢京平 (3年、深谷)ら3人を温存。相手のスクラムや前に出るディフェンスに苦戦したが、22-14で勝った。 

明治は主将の武井(中央)を中心に、対抗戦での強さが戻るか(撮影・斉藤健仁)

温存の3人戻してベストメンバーの明治

準決勝に向けて明治はSO山沢、CTB森勇登(3年、東福岡) 副将のWTB山村知也(4年、報徳学園)が戦列に復帰し、ベストメンバーとなった。明治はキャプテンのHO武井日向(4年、國學院栃木)、LO箸本(はしもと)龍雅(3年、東福岡)といったFWでプレッシャーをかけ、WTB山﨑洋之(4年、筑紫)、 山村らのバックスリーでしとめたい。 

主将の武井は「(関西学院大戦は)勝ちきれたことだけはよかった。時間があるので課題を克服していきたい」と話した。準決勝では対抗戦で全勝優勝したときのような強い明治が戻ってくるか。 

対する東海大も準々決勝が初戦となった。トップリーグの神戸製鋼に出稽古をしたり合宿をしたりして調整し、上り調子だった筑波大(関東対抗戦3位=4位扱い)にゴールラインを割らせることなく、24-3と完勝した。

東海はSO丸山、CTB眞野のダブル司令塔

 筑波戦がほぼベストメンバーだった東海のメンバー変更は1人だけ。SO丸山凜太朗(2年、東福岡)、主将のインサイドCTB眞野泰地(4年、東海大仰星)のダブル司令塔はそのままに、アウトサイドCTB杉浦拓実(3年、東京)だけが代わった。

 FW陣のモールはチームの得点源であり、堅固なディフェンスはトーナメントを戦っていく上で大きな武器となっている。守備で相手を上回り、モールでしとめていくという得意の形に待っていきたい。

 眞野主将は「ペナルティーやセットプレーで少し安定しない部分があって、ディフェンスでのハードワークが筑波大戦に勝ち切れた要因です」と語る。接点でよりハードに戦い、ロースコアに持っていけば、十分に勝機を見いだせるはずだ。

過去3度の準優勝がある東海大は、明治を破って悲願の初優勝へ向かいたい(撮影・斉藤健仁)

 過去の大学選手権の通算対戦成績は22敗。FWのセットプレー、接点の攻防が勝敗のカギを握るだろう。また明治の山沢対東海の丸山という二人の司令塔対決にも注目が集まる。明治が勝って連覇に王手をかけるのか、東海の4年ぶり4度目の決勝進出か。

 ◇明治大学メンバー
【先発】
1安昌豪(4年、大阪朝鮮) 2武井日向(同、國學院栃木) 3笹川大五(同、明大中野) 4片倉康瑛(3年、明大中野) 5箸本龍雅(同、東福岡) 6石井洋介(4年、桐蔭学園) 7繁松哲大(3年、札幌山の手) 8坂和樹(4年、明大中野八王子)9飯沼蓮(2年、日川) 10山沢京平 (3年、深谷)11山﨑洋之(4年、筑紫) 12射場大輔(同、常翔学園) 13森勇登(3年、東福岡) 14山村知也(4年、報徳学園) 15雲山弘貴(2年、同)·

【控え】
16松岡賢太(4年、京都成章) 17山本耕生(2年、桐蔭学園) 18大賀宗志(1年、報徳学園) 19髙橋広大(3年、桐蔭学園) 20柴大河(同、國學院久我山) 21丸尾祐資(1年、報徳学園) 22児玉樹(2年、秋田工) 23石川貴大(3年、報徳学園)

◇東海大学メンバー
【先発】
1徳田悠人(2年、東海大相模) 2前本健太(4年、荒尾) 3中野幹(4年、東海大仰星) 4中村匡汰(同、東海大相模) 5横井隼(同、石見智翠館) 6山田生真(3年、東海大仰星) 7レキマ・ナサミラ(1年、ラトゥナブラ高) 8ノア・トビオ(2年、札幌山の手) 9山菅一史7(4年、東京) 10丸山凜太朗(2年、東福岡) 11望月裕貴(同、東海大静岡翔洋) 12眞野泰地(4年、東海大仰星、主将) 13杉浦拓実(3年、東京) 14林隆広(2年、石見智翠館) 15酒井亮治(同、東海大相模)

【控え】
16小野広大(3年、朝明) 17新井望友(4年、深谷) 18前田翔(2年、東海大仰星) 19ワイサケ・ララトゥブア(1年、ラトゥサーララサクナメモリアル高) 20小池隆成(2年、東京) 21中村友哉(3年、伏見工) 22小野木晃英(4年、大産大附) 23福田一輝(同、東海大仰星)