野球

投打のヒーロー慶應大・長谷川聡太 六大学野球史上初、初打席満塁本塁打の快挙

本業の投手でも2回無失点と好投した長谷川

令和2年度東京六大学野球秋季リーグ戦 第2週

10月19日@神宮球場
慶大 000 240 001|7(勝ち点5.5)
明大 101 000 000|2(勝ち点5)
【慶】森田、渡部淳、長谷川、長谷部、生井-福井【明】竹田、石原、村田、渡部翔、磯村、髙橋-植田
【本】長谷川1号、正木2号(慶)【二】村松(明)

秋季リーグ戦も折り返し。2年連続秋季リーグ戦優勝を狙う慶應義塾大にとって、明治大戦は負けられない重要な戦いとなった。前日の試合で引き分けとなり、慶大はこの日こそ勝ち星を挙げたいと臨んだ。

値千金の勝ち越しアーチで明大に勝利

慶大先発・森田晃介(3年、慶應義塾)は、初回に失策と安打で明大に先制を許してしまう。3回にも1点を失い、途中でマウンドを降りる。後続の投手陣は、明大打線を無失点に抑える好投を見せた。

長谷川から貴重な一打が飛び出した

2点を追いかける慶大は、4回2死満塁で主将・瀬戸西純(4年、慶應義塾)が同点の右前適時打を放つ。5回にも慶大打線は満塁の場面を迎える。ここで打席に立つのは、4回から登板した長谷川聡太(3年、慶應義塾)。打球をレフトスタンドまで運ぶ値千金の勝ち越し本塁打を放つ。これが決定打となり、点差を4点に広げ、この試合を勝利で飾った。

六大学野球史上初の初打席満塁本塁打

何といってもこの試合のヒーローは長谷川だ。慶大に勝利をもたらしただけではなく、六大学野球史上初の初打席満塁本塁打を記録した。「まさか打てるとは思っていませんでした」と自身も驚く見事な一打であった。そして「チームの勝利に貢献できたことがなによりもうれしい」と語る。

チームメートに笑顔で迎えられる長谷川

また、長谷川の活躍は打席にとどまらない。マウンドでも、彼は見せた。二塁に走者を背負うも、「自分のやれることをやるだけと割り切ることができました」と初登板ながら冷静なピッチングで後続を断ち、2回2安打に抑え、次の投手へバトンを渡す。彼の投打ともに光るプレーは、今後の慶大での活躍へ期待が寄せられるものとなった。

次は法政大戦。春季リーグ戦では敗北を喫し、優勝を逃した雪辱の相手だ。そして、2年連続秋季リーグ戦優勝を狙う慶大にとって、負けられない戦いとなる。今季こそ、優勝を。その強い思いを掲げ、チームは法大戦に臨む。