陸上・駅伝

青山学院大に折田壮太、駒澤大に桑田駿介ら 期待のルーキー・3大駅伝主な有力校編

青山学院大に進んだ折田壮太(左)と駒澤大に進んだ桑田駿介(撮影・藤井みさ)

新シーズンに入り、来年の箱根駅伝や今秋の出雲駅伝、全日本大学駅伝で上位をめざすチームにも有力なルーキーたちが加わった。すでに各チームのホームページなどで発表されている主な有力校の新戦力を見ていきたい。出身校の後ろは5000mの持ちタイム。

第100回箱根駅伝総合優勝 青山学院大学

第100回箱根駅伝で大会記録を2分以上更新する圧倒的な強さを披露し、優勝した青山学院大学。新たに15人の新入部員を迎え、「大手町で笑おう」のチームテーマのもと、箱根駅伝連覇を狙う。まず5000m高校歴代2位の記録を持ち、昨年12月の全国高校駅伝1区で区間賞を獲得した世代No.1ランナー、折田壮太が満を持して入学。また5000m高校歴代4位の飯田翔大ら13分台の自己記録を持つ選手が6人と充実の戦力だ。”若の神”こと若林宏樹(4年、洛南)の弟・良樹と箱根駅伝2区区間賞の黒田朝日(3年、玉野光南)の弟・然の2組の兄弟ランナーや駿河台大学駅伝部監督の徳本一善監督の息子・陽も注目だ。

箱根駅伝2区区間賞の黒田朝日(左)。兄弟そろっての駅伝出走は見られるか(撮影・吉田耕一郎)

安島莉玖(大垣日大)14分06秒47
飯田翔大(出水中央)13分34秒20
植村真登(いわき秀英)14分03秒62
遠藤大成(佐久長聖)13分58秒03
小河原陽琉(八千代松陰)13分58秒96
折田壮太(須磨学園)13分28秒78
黒田然(玉野光南)14分19秒13
佐々木大輝(花咲徳栄)13分55秒85
佐藤愛斗(小林)13分57秒15
徳本陽(東農大二)14分06秒64
橋本昊太(滋賀学園)14分02秒48
福冨翔(須磨学園)14分09秒05
船越碧(九州学院)14分26秒21
松田煌希(清風)14分15秒74
若林良樹(洛南)14分17秒36

2023年出雲駅伝・全日本大学駅伝優勝 駒澤大学

昨年の出雲駅伝と全日本大学駅伝を全区間トップ通過で優勝した駒澤大学。鈴木芽吹(現・トヨタ自動車)をはじめとした強力な世代が卒業して迎えた新年度は、3大駅伝経験者がわずか6人であることから、駅伝初出走のランナーが多数誕生することが予想される。新入生からまず名乗りを挙げるのが桑田駿介だ。全国高校駅伝常連の倉敷高校出身で10000m28分台のタイムを持つ。現時点でチーム最上位のSチームで練習を行うこともある期待のルーキーだ。また身長188cmの体格が一際目を引く菅谷希弥にも注目したい。菅谷は昨年12月の記録会で10000m28分55秒93をたたき出すと、2月の青梅マラソン10km高校生の部で優勝するなど、コンスタントに結果を出してきた。新たな戦力とともに勝利への執念を紡いでいく。

駒澤大のルーキー菅谷希弥は身長188cmの長身(撮影・藤井みさ)

秋山稟央(伊賀白鳳)14分27秒86
桑田駿介(倉敷)14分01秒90
坂口雄哉(世羅)14分11秒19
菅谷希弥(駒大高)14分08秒37
杉田遥斗(市立船橋)14分39秒71
高橋空也(水戸工業)14分29秒90
谷中晴(帝京安積)14分00秒33
中川新太(遊学館)14分46秒14
中野颯人(一関学院)14分23秒60
林晄生(八千代松陰)14分45秒44
舩津類生(福岡第一)14分15秒61

第100回箱根駅伝3位 城西大学

昨年の出雲駅伝で2位、全日本大学駅伝はチーム最高の5位、箱根駅伝でも3位と一気に3大駅伝主力校の仲間入りを果たした城西大学。新入生には昨年6月のU20日本選手権大会3000mで3位入賞の青木丈侑(じょう)や12月の全国高校駅伝2区で区間2位、智弁学園奈良カレッジで主将を務めた福田海未、3000SCでインターハイ出場経験がある橋本健市らを迎えた。

青木丈侑(東農大二)13分54秒90
大川翔雅(滋賀学園)14分35秒71
大場崇義(上伊那農業)14分17秒91
小澤優翔(上伊那農業)14分48秒65
葛城渚(奈良育英)14分27秒71
小林竜輝(鹿島学園)13分58秒66
橋本健市(帝京安積)14分07秒15
福田海未(智弁学園奈良カレッジ)14分22秒68
正岡優翔(熊本工業)14分19秒78
松岡空良(京都外大西)14分42秒63
三宅駿(四国大香川西)14分01秒25
村木風舞(御殿場西)14分16秒13

2023年全日本大学駅伝3位 國學院大学

國學院大學は昨年度全日本大学駅伝3位、箱根駅伝も5位と好成績を残し、2月には主将の平林清澄(4年、美方)が大阪マラソンを2時間6分18秒で優勝。それに続くように3月の学生ハーフマラソンでは青木瑠郁(3年、健大高崎)が優勝するなど、育成力やロード力に定評がある。新入生には昨年の東京都高校駅伝で4区区間新の走りで全国行きの足がかりとなった飯國新太や全国高校駅伝6区区間9位の蟹江隼永などがいる。目標の箱根駅伝初優勝に向けチーム力の底上げなるか。

※タイムはチームホームページに記載のもの
浅野結太(鹿島学園)13分59秒1
飯國新太(國學院久我山)14分01秒53
池田真大(千原台)14分24秒0
海老原慧(八千代松陰)14分27秒1
大槻駿斗(市立船橋)14分25秒6
岡村享一(城西大城西)14分05秒47
尾熊迅斗(東京実業)13分59秒27
桶田一翔(熊本工業)14分17秒8
加藤草太郎(愛知)14分50秒3
蟹江隼永(豊川)14分27秒3
佐々木朱里(北海道栄)14分20秒84
添田陽大(國學院久我山)14分44秒12
塚本瑞起(津田学園)14分24秒77
中川晴喜(藤沢翔陵)13分56秒05
鼻野木悠翔(北海道栄)14分24秒69
藤尾岳穂(國學院久我山)14分24秒80
吉田滉太郎(いわき秀英)14分38秒30

2023年全日本大学駅伝4位 中央大学

今年の箱根駅伝こそ直前に体調不良者が続出したことによってシード権を逃したが、5000m13分22秒01のタイムを持つ吉居駿恭(3年、仙台育英)や今季アメリカで合宿を行った溜池一太(3年、洛南)などを擁する中央大学。全日本大学駅伝や箱根駅伝予選会など、今季活躍する場はまだまだ残る。新入生の持ちタイムトップは七枝直。高校時代にトライアスロンから5000mに転身、今年の世界クロカンU20にも出場し、日の丸を背負った。強豪・洛南高校からは岡田開成と並川颯太が入学する。岡田は3月23日の中大記録会で10000m28分38秒30という記録をマークし、脚光を浴びた。昨年の全国高校駅伝で過去最高の4位入賞を果たした須磨学園からは三浦彰太が加入。七枝、岡田とともに関西勢ルーキーとして3大駅伝出走を狙う。

関大北陽高から中央大に進む七枝直(撮影・藤井みさ)

相地一夢(豊川)14分19秒13
荒井遼太郎(市立橘)14分31秒92
岡田開成(洛南)13分55秒62
木下道晴(鯖江)14分28秒72
佐藤大介(埼玉栄)14分19秒71
田中伶央(笛吹)14分09秒32
田原琥太郎(西条農業)14分10秒91
七枝直(関大北陽)13分52秒18
並川颯太(洛南) 14分10秒37
原田望睦(東農大二)14分08秒73
三浦彰太(須磨学園)14分07秒59

今季は3大駅伝すべて出場 大東文化大学

今年の箱根駅伝で9年ぶりにシード権を獲得し、今年度は3大駅伝すべてに出場が決まっている大東文化大学。新入生唯一の13分台ランナーは仙台育英高校のエースで昨年のU20日本選手権3000m優勝、インターハイ5000mで6位の実力者、大濱逞真だ。また昨年の全国高校駅伝出場校の埼玉栄高や大牟田高、学法石川高からの入学もあり、古豪復活に向けて動き出す。

大澤琉欧(学法石川)14分27秒43
大濱逞真(仙台育英)13分52秒42
清水雄翔(慶誠)14分30秒46
庄治大翔(岡山商大附)14分19秒32
鈴木青空(武蔵越生)14分16秒03
中澤拓斗(仙台育英)14分45秒73
中澤真大(埼玉栄)14分19秒42
野崎想(大牟田)14分15秒09
平田碧(比叡山)14分27秒37
福井陽仁(青森山田)14分36秒62
松浦輝仁(坂戸西)14分26秒79
矢嶋大梧(東農大二)14分18秒79
エヴァンス・キプロップ(セントピーターズカプケチャ/ケニア)

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