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アメフト 日大が再出発、社会人の合同チームに大勝

試合前、サイドラインに整列した日大の選手たち

再起に向けた大きな第一歩だ。悪質タックル問題で今シーズン公式戦の出場資格停止処分を受けた日大アメリカンフットボール部が11月17日、処分後初の対外試合となる練習試合(横浜スタジアム)に臨んだ。日大の対外試合は5月13日にあった名城大とのオープン戦以来だった。

70人ほぼ全員が出場

相手は社会人Xリーグのブルズ、明治安田、富士ゼロックスの合同チーム。日大は、現在の最上級生となる3年生までの約70人のほぼ全員が出場した。第1クオーターに3つのタッチダウンを奪うなど、攻守に躍動し、51-6と快勝。昨シーズンの甲子園ボウル覇者の力を発揮した。

ランで前進をはかる日大の選手

9月に就任した橋詰功監督は、「彼らはフットボールをするために集まってます。試合ができることに感謝し、モチベーションアップにつながった。一つの峠を越え、うれしいです」と語った。試合前には選手たちに「自分たちがやらなくてはいけないことを、元気よくやろう」と伝えるとともに、「フットボールらしいフェアプレーを」という確認もしたという。

元立命館大コーチの橋詰監督は就任後、オフェンスの新しい戦術を伝えるとともに、チーム内のコミュニケーションを活性化させ、指導者に言われるがままだったチーム体質の変革も進めている。「いい伝統は残しながら、自分たちで考えるチームにしたい」。チーム方針や日々の練習メニューは、選手が提案するものを元にしている。

低いタックルを決めた日大の選手

DL宮川は出場せず

この日の練習試合には、タックル問題で一時は部を離れたDL(ディフェンスライン)宮川泰介(3年、日大豊山)は、復帰して約1カ月半しか経っていないこともあって出場せず。橋詰監督は「宮川とは毎日10分、20分、チームの今後のことについて話をしてます。最上級生の一人として、再起を図るうえで重要な存在です」と期待感を示す。

今シーズンは全敗の扱いで、関東大学リーグの1部TOP8から自動降格するのが決まっている。処分が解除されれば、来シーズンは1部BIG8で戦うことになる。「次の一歩、次の一歩と、小さいことを積み重ねていきたい」と橋詰監督。年内にあと数試合、練習試合が予定されているという。

澄み切った秋空の横浜スタジアム。試合後のあいさつで、対戦した社会人たちから「頑張れ」と大声の激励が響いた。

力強い走りをみせた日大の選手

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