西山真瑚と田中梓沙がアイスダンスでカップル結成、拠点はカナダ・モントリオール
フィギュアスケートで早稲田大学4年の西山真瑚(しんご、目黒日大高)と、京都光華高校3年の田中梓沙が、アイスダンスのカップルを結成すると発表した。選手自身のインスタグラムで発表し、「この度、田中梓沙と西山真瑚はアイスダンスチームを結成することになりました!モントリオールの@iceacademyofmontrealで練習できることとても嬉しいです!行ってきます!」とコメントした。西山は2022~23年シーズン、一時的にシングルで出場したが今後はアイスダンスに専念する。田中はシングルからの転向となる。カナダ・モントリオールを拠点に世界の舞台を目指す。
カナダを拠点に世界を目指す
5月6日、西山と田中はカップル結成を自身のインスタグラムで発表した。
西山は東京都出身、男子シングルからアイスダンスに挑戦し、2020年世界ジュニア選手権に出場。全日本ジュニア選手権を2連覇し、2021年全日本選手権で3位と表彰台に上がった。田中は京都府出身、女子シングルで2021年全日本ジュニア5位になり、推薦出場した全日本選手権で18位に入った。
2人の練習拠点はカナダ・モントリオールのアイス・アカデミー・オブ・モントリオール(I.AM)。世界トップクラスのカップルが集まり、北京オリンピック金メダルのガブリエル・パパダキス、ギョーム・シゼロン組などを輩出しているリンクだ。西山と田中はそこでロマン・アグノエル・コーチらの指導を受ける。北京オリンピック日本代表の小松原美里、尊組(倉敷FSC)も師事する名コーチのもと、世界で活躍するアイスダンスカップルを目指す。
西山がシングルで得た経験と自信
西山はカナダを拠点に練習を積んでいたが、コロナ禍の影響などで海外での活動が難しくなり、22年3月に前のパートナーとカップルを解消し、22~23年シーズンはシングルで競技会に参戦した。
東京選手権ではいきなり総合210点超えを達成。早大の同級生、島田高志郎(木下グループ)、三浦佳生(オリエンタルバイオ/目黒日大高)に続き、3位に入った。演技構成には4回転ジャンプを入れず、質の良い3回転ジャンプやスピンで加点を重ね、プログラム全体の完成度の高さで得点を引き出した。
「得点にはすごくびっくりしたと同時に自信になりました。いままでカナダで積み重ねたもの、アイスダンスで積み重ねたものの結果がジャッジの方に評価されてうれしいと思いました。スケーティングやプログラムの完成度は、いままでシングルで出場していたシーズンより格段に上がっていると自分自身でも思っていますし、昨年よりさらに磨きがかかったと思っていました。それが試合でも発揮できてよかったです」
東日本選手権も突破し、昨年12月、シングルでは初となる全日本選手権に進出した。
「小さい頃からこの舞台に行きたいという思いがあり、自分の中でも節目としていた大会だったので、(シングルとして)最後の最後に来られたというので、公式練習も6分間練習も緊張していました」と振り返る。
ただ、演技が始まると少しずつ緊張も和らいだ。「たくさんのお客さんが自分一人を見てくれる。大きい会場で自分が滑れる幸せや楽しさを感じることができました。演技が終わってこの舞台に来てよかったって、リンクの真ん中であいさつしながら、そう思うことができました。自分の中で大きな財産になりました」
さらに年明けのインカレ、国体にも出場。「すごく特別な経験」になったという。
シングルで戦った1年間は間違いなく今後の糧になる。「全日本はプレッシャーがかかった大舞台でも、ちゃんと自分がよかったと思える演技ができたことは、自分がそれまでの練習をどういうふうに組み立ててきたか、試合で緊張していてもどう本番に合わせてくるか、気持ちの持っていき方など、ものすごく大きな経験になりました。その自信が一番、今後のアイスダンスに生きてくると思います」
充実のシーズンを終え、いよいよアイスダンスに専念する。
田中は国内トップ選手が集う木下アカデミーで成長し、国際大会に出場するなどシングルで活躍してきた。4月にあった「ブルーム・オン・アイス」に出演。赤い衣装で「Kaboom/Falling Into You/Samba Do Brazil」の音楽に乗せて華やかに踊った。観客の拍手を誘い、アイスダンサーとしての片鱗(へんりん)を見せていた。
世界の舞台を目指して新たなカップルが始動する。
◆画像から選手へ寄付やメッセージを届けることができます
◆画像から選手へ寄付やメッセージを届けることができます