もう一度「強い青学」を!! 壁を乗り越え頂へ挑む
青山学院大学バスケ部の関東大学選手権(スプリングトーナメント)が4月29日、いよいよ幕を開ける。前回大会は準々決勝で筑波大に一時16点差をつけながらの逆転負け。8位に沈んだ。あのリベンジを果たし、もう一度「強い青学」を。チームの想いはひとつだ。
類いまれなる身体能力のナナー
今年の青学は主将の納見悠仁(4年、明成)を中心に、ブレイク(速攻)や激しいディフェンスといったチームの哲学を踏襲。サイズの大きい相手にも粘り強く守り、スピード感のあるバスケを展開する。
スターティング5にはその納見を筆頭に伊森響一郎(4年、広島皆実)、赤穂雷太(3年、市立船橋)ら、昨年からチームを引っ張る頼もしい顔ぶれが並ぶ。その中でも注目はナナーダニエル弾(4年、横須賀学院)と保泉遼(2年、市立船橋)だ。
ナナーは類稀なる身体能力を生かしてゴール下を支配する。センターながらミドルレンジのシュートもある選手だ。この冬には特別指定選手としてBリーグ・琉球ゴールデンキングスに加入。西地区2連覇を果たした強豪でプロ意識や勝ちにこだわる姿勢を学んだ。昨年度に引き続きU22日本代表合宿も経験。よりたくましくなって帰ってきた男が、チームに新たな化学反応を起こす。
筑波との再戦へ、役者はそろった
そのナナーが注目選手の一人に挙げたのが保泉だ。保泉は3Pシュートを武器とし、ルーズボールやリバウンドに果敢に飛び込む、「誰よりもバスケに誠実な男」だ。ルーキーだった昨年はレベルの高い大学のディフェンスを前に、なかなか得意のシュートに持ち込ませてもらえなかった。壁にぶち当たった。そこで1年間、しっかりと練習から努力を積み重ね、課題を克服。今シーズンはスターティング5に定着し、廣瀬昌也ヘッドコーチの厚い信頼を勝ち取った。
この5人に加え、ナナーと併用され、外国人留学生とも互角に渡り合うウィタカケンタ(4年、國學院久我山)や、粘り強いディフェンスで存在感を示す永野聖汰(2年、福岡大附属大濠)、攻守に安定感のある斉藤諒馬(3年、山形南)と、役者はそろっている。
青学は順当に勝ち進めば、奇しくも昨年と同じ準々決勝で筑波大とぶつかる。立ちふさがる壁を乗り越え、頂へ。青学の挑戦が始まる。