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バスケ篠山竜青、母校日大に帰る「なんとなく4年間を過ごさないで」

篠山(中央の7番)は1日限定で日大の後輩たちとプレーした

バスケットボールBリーグ・川崎ブレイブサンダースの篠山竜青(30)が4月15日、母校日本大学のスポーツ施設「スポーツ日大 アスレティックセンター八幡山」(東京都世田谷区)を訪れ、同大男子バスケ部の選手たちと交流した。学生たちはあこがれの先輩のプレーに、何度も「おーーっ」「すごい」という声をあげた。

今回の訪問は、日大がこのほど篠山が主将を務める川崎ブレイブサンダースとスポンサー契約を結んだことで実現した。篠山がこの施設を訪れるのは卒業以来初めて。「僕が学生のころは、施設を使う部が持ち回りで掃除をしてましたけど、いまもきっとそうなんでしょうね。あのころと変わらずきれいです」と、久しぶりに訪れた“学び舎”の感想を口にした。

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「4年生を勝たせたい」と2冠に貢献

日大は2009年、全日本学生選手権で6年ぶり12度目の優勝を飾った。3年生だった篠山はスタメンのポイントガードとしてプレーし、優秀選手賞に輝く活躍だった。篠山は当時をこう振り返る。

「いまでもあのときのチームの一体感は忘れられません。4年生に『みんなで日本一になるんだ』というパワーがあったし、僕もそれに乗っかって『4年生を勝たせたい』という思いで戦いました。楽しい思い出です」

ターニングポイントとなったのは、その年の秋の関東大学リーグ戦だった。序盤は苦しかった。キャプテンの栗原貴宏(現・栃木ブレックス)や上江田勇樹(現・新潟アルビレックスBB)らが、ポジションが変わってプレーに悩み、けが人も続出。そこから巻き返し、紙一重の差で優勝を果たした。

うまくいかないときは部員同士で食事に行き、納得いくまで話し合った。「僕は先輩相手にズケズケいろんなことを言いましたし、先輩たちもそれを聞いてくれました」。篠山は懐かしそうに話す。物おじしない下級生と、包容力と強い意思を兼ね備えた上級生がガッチリとかみ合い、2冠という偉業を実現させた。

日大の片桐監督は、篠山が日大にいたときはコーチだった

大学入学当初は反発した

篠山自身にも苦しい時期はあった。福井・北陸高校3年生のときにインターハイ優勝を果たし、鳴り物入りで日大に進学。それだけに「自分が培ってきたものが絶対だ」という思いから抜け出せなかった。

「高校に日本一になったときのオールコートで走り回ってスピーディーな展開で戦うバスケが一番楽しくて強いと思ってたのに、日大はハーフコートオフェンスが主体でした。日本一になったという変なプライドがあって、『こんなバスケはやりたくない』と反発したこともありました」

そこから先輩やほかのチームのライバル、選抜チームの指導者など、さまざまな人との出会いがあった。篠山は「本当の意味でのポイントガードを学んだ4年間」と、日大時代を振り返る。ボールを運べて点が取れる“選手”から、ゲームコントロールができて点も取れる“ポイントガード”へと進化した4年間があったからこそ、現在の篠山がある。

当時の日大は、学生自身にチームの強みや相手の弱点を考える姿勢が求められていた。篠山はそのスタイルも「自分の武器になってます」と語る。当時コーチを務めていた片桐洋祐・日大監督は「高校、大学、東芝(川崎の前身)で優勝し、全日本でもプレーしています。その理由は、篠山が指導者の話を聞いて、それに順応しながらも、自ら考え、自分のスタイルを切り開いていったからだと思います」と話した。

篠山は「これはバスケに限った話ではないですが」と前置きして、学生アスリートに向けたメッセージを送った。

「大学4年間は、大人になる過程にあるとても大切なステップ。20歳になればさまざまな制約もなくなり、誘惑も増えていきます。だからこそ、現役の学生たちには『なんとなく』で4年間を過ごしてほしくないし、誘惑に負けてほしくない。何のためにこの大学にいるのか、親がどんな思いで大学に入れてくれたのか、そして将来どうなりたいのかを常に考え、頭に置いて過ごしてほしいです」

「強い日大」をもう一度

日大は昨年のインカレで、9年ぶりにベスト4に進出した。主将の松脇圭志(4年、土浦日大)、杉本天昇(3年、同)のツインシューター、一気にブレイクしたジャワラジョゼフ(4年、日大豊山)といった主力が多く残り、さらに上位を狙えるポテンシャルを備えている。

日大の城間修平コーチ(右)も、日大時代の篠山を支えた一人

日大の選手たちはもちろん、篠山らがなしとげた09年以来のインカレ優勝を目指している。松脇は「まわりからは『日本一になれるチーム』という目で見られてるので、その期待に応えたいです」と言いきった。そして「好不調の波が激しいので、いつも通りにプレーすることが優勝につながるはずです」と、4月20日に開幕する関東学生選手権への抱負を語った。

篠山も、今年のチームの日本一に期待を寄せる。「去年ベスト4に入ったことで、ある程度の自信と手ごたえは持っているはず。ただ、そこからもう一歩先の決勝には、さらに異なる世界が待ってます。そこに進むための助けになるのなら、僕にできることは協力したい。『強い日大』を取り戻すために、今年こそてっぺんに立ってほしい」とエールを送った。

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