箱根駅伝区間エントリー・シード10校編 2区で平林清澄と篠原倖太朗が再び対決
2025年1月2日、3日に開催される第101回箱根駅伝の区間エントリーが29日、発表された。大会は往復10区間、217.1kmで競われる。前回同様、正競技者と補欠競技者の当日変更は6人まで、1日に変更できる最大人数は4人までで、レース開始1時間10分前まで受け付ける。この記事では前回シード権を獲得した10校のメンバーを紹介する。
前回優勝 青山学院大学
初の箱根駅伝となるエース・鶴川正也は3区にエントリー。特殊区間は前回5区区間2位の若林宏樹、6区区間2位の野村昭夢と、盤石の布陣だ。前回2区区間賞の黒田朝日、3区区間賞の太田蒼生、ラストランとなる田中悠登は補欠に回り、当日変更の可能性がある。前回8区区間賞の塩出翔太は今回も同じ区間に起用された。出雲駅伝、全日本大学駅伝と3位に終わったが、箱根駅伝での強さは折り紙つき。巻き返しで連覇を狙う。
1区 宇田川瞬矢(3年、東農大三)
2区 黒田然(1年、玉野光南)
3区 鶴川正也(4年、九州学院)
4区 荒巻朋煕(3年、大牟田)
5区 若林宏樹(4年、洛南)
6区 野村昭夢(4年、鹿児島城西)
7区 白石光星(4年、東北)
8区 塩出翔太(3年、世羅)
9区 平松享祐(2年、中部大一)
10区 佐藤愛斗(1年、小林)
補欠
太田蒼生(4年、大牟田)
田中悠登(4年、敦賀気比)
黒田朝日(3年、玉野光南)
佐藤有一(3年、拓大一)
安島莉玖(1年、大垣日大)
小河原陽琉(1年、八千代松陰)
前回2位 駒澤大学
主将でエースの篠原倖太朗は2区にエントリー。自身初の2区になるが、過去の3大駅伝で同じ区間を任されたのは1年時と3年時の出雲駅伝1区のみ、そのほかはチーム状況によって走る区間をすべて変えてきた。経験者が多く出走する花の2区でも問題ないだろう。1年時の箱根駅伝6区で区間賞を獲得した伊藤蒼唯が2年越しに山下りに帰ってきた。全日本大学駅伝8区の驚異的な走りが記憶に新しい山川拓馬と、故障明けの佐藤圭汰は補欠登録。前回大会の雪辱を果たしたい。
1区 帰山侑大(3年、樹徳)
2区 篠原倖太朗(4年、富里)
3区 山口真玄(3年、花輪)
4区 桑田駿介(1年、倉敷)
5区 坂口雄哉(1年、世羅)
6区 伊藤蒼唯(3年、出雲工業)
7区 森重清龍(3年、高川学園)
8区 安原海晴(2年、滋賀学園)
9区 新谷倖生(2年、田村)
10区 吉本真啓(4年、世羅)
補欠
佐藤圭汰(3年、洛南)
山川拓馬(3年、上伊那農業)
小山翔也(2年、埼玉栄)
白井恒成(2年、流経大柏)
村上響(2年、世羅)
谷中晴(1年、帝京安積)
前回3位 城西大学
前回大会は過去最高成績の総合3位に入った城西大学。2年連続で5区区間賞を獲得した山本唯翔(現・SUBARU)が卒業した今、往路でどれだけのアドバンテージを作れるかがカギになる。スタートダッシュを任されるのは久保出雄太。出雲3区と全日本3区でともに区間賞のヴィクター・キムタイは2区、前回7区区間5位の林晃耀は4区。1年時から2区を担ってきた斎藤将也が補欠に回っており、当日変更で5区に入る可能性が高い。全日本でアンカーを務め区間5位に入った平林樹も補欠に登録された。
1区 久保出雄太(4年、小松大谷)
2区 ヴィクター・キムタイ(3年、マウ)
3区 柴田侑(2年、滋賀学園)
4区 林晃耀(4年、いわき総合)
5区 伊藤大晴(4年、島田)
6区 小林竜輝(1年、鹿島学園)
7区 三宅駿(1年、四国学大香川西)
8区 小田伊織(2年、西脇工業)
9区 鈴木健真(3年、一関学院)
10区 中島巨翔(2年、藤蔭)
補欠
平林樹(4年、拓大一)
岩田真之(3年、鳥取城北)
小早川凌真(3年、京都外大西)
斎藤将也(3年、敦賀気比)
桜井優我(3年、福岡一)
山中達貴(3年、西脇工業)
前回4位 東洋大学
前回大会は往路4位、復路3位と強豪校の実力を見せつけた。今季は出雲駅伝11位、全日本大学駅伝13位で思うような走りができていないが、箱根駅伝で巻き返しが期待される。2年ぶりの箱根路となる石田洸介はチームの流れをつくる1区に起用。前回10区区間賞の岸本遼太郎は今回は4区。前回2区区間6位の主将梅崎蓮、同6区区間8位の西村真周、同9区区間2位の吉田周は今回もそれぞれ同じ区間で経験を生かす。山登りにはルーキーの松井海斗を登録。前回5区の緒方澪那斗は補欠に回った。
1区 石田洸介(4年、東農大二)
2区 梅崎蓮(4年、宇和島東)
3区 増田涼太(4年、広島皆実)
4区 岸本遼太郎(3年、高知農業)
5区 松井海斗(1年、埼玉栄)
6区 西村真周(3年、自由ケ丘)
7区 濱中尊(2年、西武台千葉)
8区 永吉恭理(4年、須磨学園)
9区 吉田周(4年、広島国際学院)
10区 薄根大河(2年、学法石川)
補欠
小林亮太(4年、豊川)
網本佳悟(3年、松浦)
緒方澪那斗(3年、市立船橋)
内堀勇(1年、巨摩)
宮崎優(1年、東洋大牛久)
迎暖人(1年、拓大一)
前回5位 國學院大學
國學院大學は出雲駅伝、全日本大学駅伝の二冠を達成し、3大駅伝三冠に王手をかけた。2年連続で2区を走ったエースの平林清澄は2区にエントリー。全日本6区区間賞の山本歩夢は3区で、チームを牽引(けんいん)してきた4年生の襷リレーが実現しそうだ。出雲5区区間賞の上原琉翔、出雲4区と全日本5区でともに区間賞を獲得した野中恒亨、前回3区区間4位の青木瑠郁、同4区区間4位の辻原輝は補欠登録。前回9区区間7位と奮闘した吉田蔵之介はアンカーを担う。最終目標である総合優勝へひた走る。
1区 後村光星(2年、仙台育英)
2区 平林清澄(4年、美方)
3区 山本歩夢(4年、自由ケ丘)
4区 岡村享一(1年、城西大城西)
5区 高山豪起(3年、高川学園)
6区 嘉数純平(3年、北山)
7区 鶴元太(4年、八千代松陰)
8区 佐藤快成(4年、埼玉栄)
9区 飯國新太(1年、國學院久我山)
10区 吉田蔵之介 (2年、埼玉栄)
補欠
中川雄太(4年、秋田工業)
青木瑠郁(3年、健大高崎)
上原琉翔(3年、北山)
辻原輝(2年、藤沢翔陵)
野中恒亨(2年、浜松工業)
尾熊迅斗(1年、東京実業)
前回6位 法政大学
前回は往路9位から復路4位と追い上げ総合6位に入った法政大学。上尾シティハーフマラソン6位入賞の主将小泉樹が花の2区で他校のエースに挑む。前回6区区間賞のエース・武田和馬、今季5000m、10000mでチーム記録を更新した大島史也、過去2回箱根路を経験している宮岡幸大、前回1年生ながら3区を任された野田晶斗は補欠に回っている。「坪田史上最強への挑戦」をスローガンに、過去最高成績を更新する総合5位以内を狙う。
1区 永島悠平(4年、札幌山の手)
2区 小泉樹(4年、國學院久我山)
3区 矢原倖瑛(3年、今治北)
4区 花岡慶次(3年、世羅)
5区 髙橋一颯(4年、名経大高蔵)
6区 澤中響生(3年、自由ケ丘)
7区 福田大馳(1年、名経大高蔵)
8区 安澤駿空(4年、法政二)
9区 重山弘徳(2年、西京)
10区 行天陽虹(3年、小豆島中央)
補欠
武田和馬(4年、一関学院)
宮岡幸大(4年、宇和島東)
大島史也(3年、専大松戸)
清水郁杜(3年、米子松蔭)
野田晶斗(2年、京産大附属)
湯田陽平兵(2年、関大北陽)
前回7位 早稲田大学
前回大会は往路5位で復路10位で総合7位に入った早稲田大学。今季は出雲駅伝6位、全日本大学駅伝5位と順調だ。前回2区区間4位で10000m27分台のタイムを持つ山口智規、前回5区区間6位で「山の名探偵」のニックネームとともに話題になった工藤慎作、前回8区区間5位と好走した伊福陽太は今回も同じ区間で勝負する。主将の伊藤大志とルーキー山口竣平は補欠に回った。3強を崩すためにも7区が終わった時点で3位争いに食い込みたい。
1区 間瀬田純平(3年、鳥栖工業)
2区 山口智規(3年、学法石川)
3区 瀬間元輔(1年、東農大二)
4区 長屋匡起(2年、佐久長聖)
5区 工藤慎作(2年、八千代松陰)
6区 山﨑一吹(2年、学法石川)
7区 藤本進次郎(3年、清風)
8区 伊福陽太(4年、洛南)
9区 石塚陽士(4年、早稲田実業)
10区 菅野雄太(4年、西武学園文理)
補欠
伊藤大志(4年、佐久長聖)
草野洸正(4年、県立浦和)
和田悠都(4年、早稲田実業)
宮岡凜太(3年、鎌倉学園)
山口竣平(1年、佐久長聖)
吉倉ナヤブ直希(1年、早稲田実業)
前回8位 創価大学
創価大学は6年連続8回目の出場。今季は出雲駅伝と全日本大学駅伝でともに4位に入り、存在感を放つ。過去2度の山登りを経験している吉田響は当日変更で5区区間賞を狙う。前回大会6区区間3位の川上翔太を今回も同じ区間に置き、特殊区間は強力だ。10000m27分41秒52のタイムを持つ留学生のスティーブン・ムチーニは補欠登録で当日2区に起用か。全日本1区3位と好走した小暮栄輝は3区で最初で最後の箱根路に臨む。主将の吉田凌は前回と同じ9区に入っている。最大の目標である総合優勝に向けて3強に迫る。
1区 齊藤大空(2年、利府)
2区 浦川栞伍(1年、開新)
3区 小暮栄輝(4年、樹徳)
4区 野沢悠真(3年、利府)
5区 若狭凜太郎(4年、遊学館)
6区 川上翔太(2年、市立船橋)
7区 織橋巧(2年、中京)
8区 石丸修那(1年、出水中央)
9区 吉田凌 (4年、学法石川)
10区 黒木陽向(3年、九州学院)
補欠
吉田響(4年、東海大静岡翔洋)
石丸惇那(3年、出水中央)
小池莉希(2年、佐久長聖)
スティーブン・ムチーニ(2年、ミクユニ)
齋藤一筋(1年、学法石川)
山口翔輝(1年、大牟田)
前回9位 帝京大学
今季は出雲駅伝と全日本大学駅伝でともに8位と安定している帝京大学。全日本1区区間9位の島田晃希を1区、同2区4位のエース・山中博生を2区に置き、序盤でいい流れに乗りたい。10000mチーム2位のタイムを持つ柴戸遼太は補欠登録で当日3区に入る可能性がある。小林大晟は前回区間3位と力走した9区で心強い。全日本6区区間4位の楠岡由浩は箱根デビューで山登りに挑戦。福田翔は7区で最初で最後の箱根を迎える。前回は往路12位から復路6位で総合9位と追い上げ、「世界一諦めの悪いチーム」の底力を見せた。今回の目標は総合3位。総力を結集し、ファイヤーレッド旋風を巻き起こせるか。
1区 島田晃希(3年、高田)
2区 山中博生(4年、草津東)
3区 黒木浩祐(4年、小林)
4区 尾崎仁哉(3年、東海大福岡)
5区 楠岡由浩(2年、慶誠)
6区 藤本雄大(3年、北海道栄)
7区 福田翔(4年、世羅)
8区 高島大空(4年、流経大柏)
9区 小林大晟(4年、鎮西学院)
10区 小林咲冴(1年、樹徳)
補欠
林叶大(4年、小豆島中央)
柴戸遼太(3年、大分東明)
山口翔平(3年、西京)
鎗田大輝(3年、市立船橋)
浅川侑大(2年、洛南)
廣田陸(2年、北海道栄)
前回10位 大東文化大学
大東文化大学は前回大会で9年ぶりにシード権を獲得し、今回は総合5位以内を目指している。上尾シティハーフマラソンでU20日本最高記録を出して優勝した棟方一楽を2区に起用した。特殊区間の山の経験者はいないが実力があるランナーがそろっている。10000mチーム内トップの入濵輝大、出雲2区区間3位、全日本1区区間5位と活躍した大濱逞真、前回1区を任された西川千青、主将の西代雄豪は補欠に回っており、当日出走が期待される。
1区 エヴァンス・キプロップ(1年、セントピーターズカプケチャ)
2区 棟方一楽(2年、弘前実業)
3区 松浦輝仁(1年、坂戸西)
4区 清水雄翔(1年、慶誠)
5区 中澤真大(1年、埼玉栄)
6区 小田恭平(4年、水戸葵陵)
7区 宮倉騎士(2年、遊学館)
8区 赤星龍舞(3年、埼玉栄)
9区 大谷章紘(4年、水城)
10区 佐々木真人(4年、大東大一)
補欠
西川千青(4年、九国大付属)
西代雄豪(4年、桶川)
入濵輝大(3年、瓊浦)
庄司瑞輝(2年、酒田南)
藤原幹大(2年、東海大札幌)
大濱逞真(1年、仙台育英)