オービックVS.関西学院大学、2021年のライスボウルは様々な縁もある対決に
アメリカンフットボールの日本選手権プルデンシャル生命杯第74回ライスボウル(2021年1月3日、東京ドーム)に出場する社会人代表のオービックシーガルズと学生代表の関西学院大学の監督と主将が12月16日、オンライン記者会見に臨み、意気込みなどを語った。
最多記録更新する8度目V目指すオービック
15日のジャパンエックスボウルで富士通フロンティアーズに13-7で競り勝ったオービックは7年ぶりに新春の舞台に戻ってきた。過去7度の優勝は最多記録を誇り大橋誠HC(ヘッドコーチ)は「昨晩終わったばかりで、関西学院さんのことを見る時間も全くない。これから一生懸命、フィルムを見て準備していきたい。印象としては、例年と変わらず、非常に緻密なフットボールするなと思っている。集大成にふさわしいゲームができるように頑張りたい」と話した。
関学は13日の甲子園ボウルで日本大学を42-24で振り切って、3年連続で晴れ舞台に臨む。最多記録を更新する14回目の出場になるが、学生代表は2010年から11連敗中で、大村和輝監督は「昨日の試合を見たが、かなりというか、どのくらいの差があるか想像がつかないくらい強いので、とにかく今できることを一生懸命やって、少しでもいい試合ができるように頑張りたい」と控えめだった。
関学の大村監督はオービック大橋HCの下でコーチ経験
様々な縁がある対決でもある。名将の鳥内秀晃前監督を今年から引き継いだ大村監督は、オービックで大橋HCの下でコーチを務めていた経験がある。「逆境に強いというか、逆境を楽しめるようなチーム作りをされていた印象がすごく強い」とオービックのチームカラーを語った。逆に大橋HCは「彼とやっていてすごいなと思ったのは、相手が嫌がることをものすごく知っている。相手のチームにいたら嫌だなと思わせるコーチ」と当時を振り返った。
大村監督は長年ライバルだったオービックの池上祐二ディフェンスアドバイザーも警戒した。「ディフェンスは今年から池上コーチが参加されているが、去年まで我々とやり合っていた立命(館大学)さんから行ったので、我々のことをよく知っている。それもやりにくいなと思う」
「関学さんには負け続けた」オービック地村主将
オービックの地村(ちむら)知樹主将は関西大学の出身。「4年間、関学さんには負け続けてきた選手なので、本当にプレーの完成度が高いなというのを感じます。組織的に強いチームなので、個々の能力や前向きな姿勢をみせ、勝ちにつなげたい」と静かな闘志をみせた。関学の鶴留輝斗(つるとめ・きらと)主将(4年、啓明学院)は「学生代表としてプライドを持って試合に臨みたい。本当にレベルが高く、自分たちのチームとは差はあるが、プレーの精度をどれほど突き詰めていけるかがポイントになると思うので、3週間しっかりやる」と劣勢が予想される中で前を向いた。
74回目のライスボウルは、第36回(1983年)まで東西大学のオールスター戦だったが、37回から社会人代表と学生代表の対戦になり、通算成績は社会人の25勝12敗。