フィギュアスケート

【写真】高橋大輔さんプロデュース「滑走屋」 学生スケーターの成長の場

「滑走屋」をプロデュースする高橋大輔さん(すべて撮影・浅野有美)

プロフィギュアスケーターの高橋大輔さんがプロデュースするアイスショー「滑走屋」が3月8、9日、ひろしんビッグウェーブ(広島県広島市)で開催される。7日、報道陣にリハーサルが公開された。高橋さんは、「若い力と若いスケーターのエネルギーを借りつつ、6公演全力で皆さまにお届けできたらなと思います」と意気込みを語った。

圧倒的なスピード、75分間ノンストップ

「滑走屋」は2024年2月に福岡で初開催された。スケートのスピード感や力強さ、美しく迫力ある群舞を堪能できる新感覚の氷上エンターテインメントだ。高橋さんらプロスケーターと若手スケーターたちが75分間ノンストップでリンクを駆け回る。

今回は約1年ぶりとなる再演で、総勢26人が出演する。高橋さんは「ほとんどバージョンアップした。再演なんですけど、完成形というぐらい細かいところまでブラッシュアップして、より一層内容の深いものになっている」 とアピールした。

公演中の場内アナウンスは、「応援団長」を務める声優の春瀬なつみさんが担当する。春瀬さんはフィギュアスケートを題材にしたアニメ『メダリスト』で主人公の結束いのり役を演じている。 「リハーサルを見て、圧倒的なスピードと本当に細やかな部分と、この人数だからこそできる圧倒的なパワーを見せつけられた」と、心を弾ませた。

早大や明大の学生スケーターも多数出演

「滑走屋」には早稲田大学の島田高志郎(木下グループ、就実学園)や星槎大学の三宅星南(岡山理大附属)、明治大学の大島光翔(立教新座)ら学生アスリートも多く出演している。高橋さんらが試合会場に足を運び、ショーのコンセプトに合うスケーターを発掘してスカウトした。

トップ選手でない限り、学生たちがアイスショーに出演する機会はほとんどない。「滑走屋」は、プロで活躍するスケーターや演出家と一緒に一つの舞台を作り上げる経験ができ、成長の場になっている。

法政大学の門脇慧丞(けいすけ、岡山理大附属)はショーへの出演がモチベーションになっていた。「自分は難易度の低いジャンプで安定感のあるプログラムをして点を出すタイプだった。それさえできなかったら(スケーターとして)終わりだと思っていた。『滑走屋』に出たことによって、人に対して見せられる、自分の演技を磨けば届くんだということを発見できた」と話す。

高橋さんは、「トップに行く上でテクニックは必要だけれど、氷の上で見せるということも、それと同様に大切。氷の上での身体表現で、テクニックでも見せられるし、そういうところでも見せられるし、いろんな見せ方があるという気づきを持って帰ってもらいたい」と、若手スケーターに向けた思いを語る。「エンターテイメントとして、お客さまに見ていただくにはこれだけ(厳しい)準備をしないといけない。それは試合でも同じだと思うので、そういったところも学んで、次の練習のプラスになってくれたらうれしい」と結んだ。

公演は3月8、9日、それぞれ3回(開演11時/14時30分/18時)行われる。

会見に臨んだ(左から)高橋大輔さん、春瀬なつみさん、村上佳菜子さん

■出演者一覧(学生の所属大学)
高橋大輔、村元哉中、村上佳菜子、友野一希、島田高志郎(早稲田大学)、三宅星南(星槎大学)、青木祐奈、大島光翔(明治大学)、櫛田一樹、門脇慧丞(法政大学)、木科雄登(関大大学大学院)、佐々木晴也(京都大学)、北村凌大(日本大学)、松岡隼矢(法政大学)、菊地竜生(明治大学)、矢島司(法政大学)、戸田晴登(東洋大学)、大中惟吹(東洋大学)、大久保政宗(法政大学)、中西樹希、三宅咲綺(岡山理科大学)、江川マリア(明治大学)、奥野友莉菜、岩野桃亜(早稲田大学)、櫛田育良、竹野比奈

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