いざ2度目の「明早戦」 リベンジの舞台は整った
明大は終盤に執念を見せた。
後半途中まで15-3とリードしていたが、東海大得意のモール攻撃に押しきられ、二つのトライを許してしまう。15-15の同点になった。ここからの残り8分間、32フェイズにも及ぶアタックを重ね、敵陣ゴール前でペナルティーを獲得。最後はFB山沢京平(2年、深谷)が冷静にPG(ペナルティーゴール)を決め、18-15で競り勝った。「自分たちが優位だと思ってました。必ずトライが取れると自信を持ってました」と、No.8坂和樹(3年、明大中野八王子)は振り返った。
勝負どころで止めた
試合の中で成長が垣間見えた。3回戦の立命大戦では前半に36-0とリードしていたものの、後半には後立て続けに三つのトライを許した。しかし今回は「スコアされたあと、チームとしてどうプレーするかを話し合えました」と主将のSH福田健太(4年、茗溪学園)は振り返る。相手に押されている状況では自分たちを見失いがちだが、そんなときこそ密にコミュニケーションをとることで、改めてチームとしての戦い方をはっきりさせた。「勝負どころで止めてました」と田中澄憲監督も太鼓判を押した。今回のテーマである「physical fight」を体現し、各自がやるべきことを遂行したからこそ、接戦をモノにできた。
年明け1月2日の準決勝では、慶大から劇的勝利を収めた早大と対戦する。対抗戦で負けた相手だけに、主将の福田は「チャレンジャーの気持ちを忘れずに戦います」と力強く言った。リベンジの舞台は整った。1シーズンに2度も早大に負けられない。勝って明大が決勝へ駒を進める。