光る後半の3トライも、立命館8強ならず
明治に力の差を見せつけられたが、立命館が全国舞台で意地は見せた。
「後半にできたことが前半にできなかったのが敗因」と中林正一監督。このコメントがすべて、といったゲームだった。
前半は終始明治のペースで試合が進んだ。前半8分、敵陣で明治がオフサイドの反則。ラインアウトからのセットプレーでトライを狙うが、ノットストレートで振り出しへ。ミスから流れを持っていかれてしまう。
さらにマイボールのラインアウトを決めきれず、前半に5トライも許してしまった。
痛すぎた前半の大量失点
後半開始のキックオフ。立命館が蹴ったボールを明治がキャッチするが、タッチラインを割ったため、マイボールでのラインアウトへ。これをしっかり取り、右に大きく展開。SH平尾剛士(1年、東福岡)からSO吉本匠(3年、常翔学園)へ。ラインに入ってきたFB山本貫太(4年、同)にボールが渡り、インゴールへ。立命館の初トライに、スタンドが大きく沸いた。
このトライで波に乗った立命館。相手のコラプシングの反則から22mラインでのスクラムを選択。そのまま押し込み、HO山口達也(4年、同)がトライ。山口はこれが今シーズン初トライで、チームは大いに盛り上がった。
この後、交代出場した1回生FLの宮下大輝(報徳学園)もトライ。19-36としたが、立命館の反撃もここまでだった。明治にダメ押しの2トライを決められ、19-50でノーサイド。全国ベスト8の夢は来年に持ち越されることになった。
この1年、立命館を主将として引っ張ったFL古川聖人(まさと、4年、東福岡)は「自分の責任で悔しい思いをさせてしまった」と言って涙をこらえた。前半の36失点が、あまりにも大きかった。来シーズンはこの舞台で関東勢に勝ちきる立命館の姿が見たい。