男子100mは関西大の坂井隆一郎が初V、0秒01差で宮本大輔に勝つ 日本学生個人選手権
陸上の日本学生個人選手権は6月8日、第2日の競技があった。最終種目の男子100m決勝は関西大学4年の坂井隆一郎が初優勝。0秒01差で7月のユニバーシアード代表の宮本大輔(東洋大2年)が続いた。宮本が終始リードする展開だったが、最後に坂井が差しきった。坂井は前日までの自己ベストが10秒29だったが、この日の準決勝で一気に学生歴代7位の10秒12(追い風1.0m)まで縮めていた。坂井の全国タイトルは初めて。
準決勝で10秒12が出て、自信がついた
坂井隆一郎の話
「宮本に勝ち切れたのは自信になります。5月の関西インカレから首が下がり気味だったスタートを変えたら、ピッチが空回りしなくなりました。そのスタートがはまって準決勝で10秒12が出て、ほんとにビックリしました。あれで自信がついたから、『決勝も自分の走りをしたらタイムは出る』と思って、力まずにいけました。午前中にサニブラウン選手が日本新記録を出したのを知って、僕もここで記録を出したいと思いました。日本選手権は去年は予選落ちだったんですけど、決勝に出て、上の人たちに食らいついていきたいです。多田(修平)さんにはずっと負け続けてきたんで、日本選手権で勝負したいです」
3本走る準備ができてなかった
宮本大輔の話
「勝負よりもとにかく記録を出したいという気持ちで、(最初は)記録が出たら次のラウンドをやめちゃおうと思ってました。結果として3本走ることになったんですけど、ただ今日は3本走る準備ができてませんでした。でも、そういう中でもしっかりと勝ちきれなかったのは反省点だと思ってます。自分の力を出せたら、もっともっとタイムが出るし、『学生一番』も不動のものにできると思います。この前の関東インカレは体がばらつく中での10秒0台だったんですけど、今日の準決勝の10秒13ではバランスは崩れなかったので、そういうところまでいける自力がついてると確認できたのはよかったです。ここで弾みをつけて日本選手権に臨みたかったんですけど……。しっかり切り替えて、今年こそは決勝に進んでトップレベルの中で自分の力を試したいです」