陸上

400mリレー、悪夢振り払う激走 100mは桐生10秒01、小池10秒04

8日前のバトンミスの悪夢を振り払い、笑顔の4人

セイコーゴールデングランプリ大阪

5月19日@ヤンマースタジアム長居
男子400mリレー 1位 日本(多田修平、山縣亮太、小池祐貴、桐生祥秀)38秒00

陸上のセイコーゴールデングランプリ大阪が開催され、オープン種目の400mリレーには、5月11日の世界リレー予選でバトンミスによる失格となった日本チームが出場。この日いちばんの歓声の中、持ち前の走りの爆発力とスムーズなつなぎを披露。38秒00の好タイムで優勝した。

確実に東京五輪へ出るために

2020年東京オリンピックの出場権は、この秋にドーハで開催される世界選手権の上位8カ国に与えられ、残りの8カ国は記録によるランキング順で選ばれる。日本は世界選手権での出場権獲得を目指しているが、不測の事態も考慮して、この日はタイムにもこだわっておきたいという事情があった。

日本は多田、山縣、小池、桐生と、世界リレーと同じ走順で臨んだ。1走の多田はオーストラリア、インドネシア、アメリカなどとほぼ同タイミングでバトンを2走の山縣に渡す。山縣がグングン加速し、ほかのチームよりわずかにリードして小池にバトンパス。小池は世界リレーでも披露した爆発的な加速で、さらに後続を引き離す。独走状態となった桐生は、長居の大歓声の中を駆け抜けた。目標の37秒台にはわずかに届かなかったが、8日前の悪夢を振り払うのに十分なパフォーマンスだった。

独走状態に入り、ゴールまで駆け抜ける桐生

リレーの1時間半前にあった男子100mは、2017年世界選手権王者のジャスティン・ガトリン(アメリカ)が追い風1.7mの好条件のもと、10秒00で優勝。2位の桐生は10秒01のシーズンベスト、4位の小池は自己ベストを0秒13縮める10秒04をたたき出した。山縣は5位で10秒11。昨シーズンから続いていた日本選手相手への連勝が止まった。6位には多田が入ってシーズンベストの10秒12。ケンブリッジ飛鳥は最下位の9位で10秒30だった。

0秒01が世界のファイナリストとの差

桐生祥秀の話
「この(ガトリンとの差の)0秒01が、世界トップのファイナリストになった者とそうじゃない者の違いなのかなと思います。東京オリンピックの参加標準記録を切れたので、とりあえずはホッとしてます。リレーのときはお客さんの声援が聞こえました。向かい風が強くて難しいコンディションだったんですけど、レース直前に小池とも話ができて、落ち着いて臨めました。本当は37秒台を出したかったので、ゴールしたときに『37秒じゃないのか……』と、ちょっと悔しかったです」

全力で加速する山県、桐生、ガトリン

桐生の手を見て渡した

小池祐貴の話
「安全バトンでいきました。しっかり桐生の手を見て渡しました。よく見て渡すから、ちょっと遅くなるかもというのは、レース前に伝えてました。一人でいるときは(8日前の)バトンミスが頭をよぎったんですけど、あえてほかの国がこれまでリレーで失敗した映像を見て『こう対処すればいいんだな』というサンプルにしました。100mは3番に入れなかったのが悔しかったです。たとえ9秒台を出しても、僕にとってはすべてをかけるのは200であって、100はサブ種目って意識は変わらないです。たとえ、ですよ(笑)。でも、100を速く走るってのは、自分の中であこがれもあるので、やっと10秒0台になったってのは素直にうれしいですし、見上げてた人たちのタイムに、これでちょっと近づけたなと思うと、冷静に考える以外のところで素直にうれしいなと思います」

リレーはまだまだ伸びしろがある

山縣亮太の話
「100mはスタートで置いていかれたので、もう勝負あったと思いました……。でもスタート以降の走りは、いままでよりいい走りができたと思ってます。次はスタートから勝負ができるように頑張りたいです。リレーについては、今日のレースでもまだ伸びしろはあります。チームとして磨けるところは磨いて、37秒台前半が狙えるところまで仕上げていきたいですね」

小池はしっかり桐生の手を見てバトンを託した

個人もリレーも、まだまだ上げられる

多田修平の話
「前傾が早く上がってしまったので、後半一気に抜かれました。あそこは修正する必要があると思います。個人もリレーもまだまだ(タイムを)上げられる感じはあるので、しっかり練習して追い込んで、日本選手権までにしっかりキレを出して、(調子のピークを)合わせられたらいいなと思います」
(安本夏望、藤井みさ、大島佑介、篠原大輔)

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