陸上・駅伝

東海大・阪口が3000m障害の第一人者に挑む セイコーGGP大阪

3000m障害は8回も水濠をジャンプする独特の競技だ

日本のトップ選手に加え、世界の一流選手を招待して開催される「セイコーゴールデングランプリ(GGP)大阪」が5月19日、ヤンマースタジアム長居で開催されます。4years.編集部の注目ポイントを紹介します。最初は男子3000m障害に学生で唯一出場する阪口竜平(東海大学4年、洛南)と、社会人1年目の塩尻和也(富士通、順天堂大学)との対決についてです。

立ちはだかるのはインカレ4連覇の塩尻

阪口は4月21日、兵庫リレーカーニバルの3000m障害を自己ベストの8分37秒48で制した。優勝後のインタビューでは「この種目で東京オリンピックを目指します」と、強い決意を語った。

阪口の前に大きく立ちはだかるライバルが、塩尻だ。昨秋の全日本インカレで、この種目を4連覇した。まさに偉業だ。塩尻の自己ベストは昨年6月の日本選手権でマークした8分29秒14。持ちタイムではおよそ8秒も上をいかれてはいるが、阪口は自分の可能性を信じている。まず直近の目標はオリンピック参加標準記録の8分22秒を切ること。ここを突破できれば、日本記録(8分18秒93)の更新も見えてくる。最終的な目標はそこにあるという。

昨年の全日本インカレ男子3000m障害で4連覇を達成し、塩尻は左手の指を4本立ててゴールした(撮影・松嵜未来)

「1つ上の学年ということもあって、塩尻さんのことは意識してます。いまの日本の選手を見ても、塩尻さんを倒さないと代表には選ばれない。8分20秒を切る走りができれば、十分それができると思います。勝ってあたりまえ、という力をつけていきたいです」

3障をもっとメジャーに

その塩尻は、4月にドーハで開催されたアジア選手権で銅メダルを獲得した。リオデジャネイロオリンピックの出場経験もあり、経験、実績ともに阪口の1歩も2歩も先をいく。そしてセイコーGGP大阪には、塩尻や阪口よりはるかに上のタイムを持つ海外の選手も出てくる。阪口はこう話している。「海外勢についていけば、十分にタイムを狙っていける」

自分の活躍で、競技をもっとメジャーに。阪口の視線は世界へと向かっている

そしてこうも語っていた。「海外にはエヴァン・イェーガー選手(アメリカ)のような3障のスターがいるけど、日本にはまだそういう選手がいません。スターが出てくればもっとメジャーになってくるはずです。阪口選手がやってるから僕もやってみたい、と言われるぐらいにレベルを上げていきたい」

彼の言葉を現実に近づける最初の舞台が、すぐそこに迫っている。

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