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反転攻勢に出る青学バスケ、キーマンはシックスマン・永野聖汰

青学バスケのキーマンとして期待がかかる永野

大学バスケ界の4大大会(スプリングトーナメント、新人戦、オータムリーグ、インカレ)のうち、今シーズンはすでに二つが終わった。青山学院はスプリングトーナメント、新人戦ともにライバルである筑波大からの勝利を目指したが、ともに厳しい戦いを強いられた。

今シーズン最初の公式戦であるスプリングトーナメントでは、関東1部に復帰してきたばかりの日体大に敗れてベスト16どまり。筑波と戦うことはなかった。新人戦では3回戦で明大を逆転で下し、筑波への挑戦権を得た。準々決勝、青学はサイズで勝る筑波に粘り強く食らいついたがあと一歩及ばず、涙をのんだ。

新人戦で大会トップの9スティール

ネガティブな話題だけではなかった。キャプテンの納見悠仁(4年、明成)や赤穂雷太(3年、市立船橋)のプレーにはチームを引っ張る覚悟が見えるようになり、ともにルーキーの山崎凜(土浦日大)と和田蓮太郎(開志国際)は、新人戦で長いプレータイムをもらい、いい動きを披露した。

新しい力は着実に育ってきている

後半の残り2大会に向けてのキーマンは永野聖汰(2年、福岡大大濠)だろう。永野は普段、シックスマンとしてプレー。新人戦では全体4位のプレータイムを獲得し、大会トップの9スティール、同5位の13アシストをマークした。コート上でキャプテンシーを発揮し、PG(ポイントガード)としてゲームメイクの面でも実力を発揮した。

新人戦でとくに目立ったのが、ディフェンス面での集中力と試合の流れを手繰り寄せる速攻だ。明大との3回戦、関東学院大との順位決定戦ともに、勝負を決めるプレーに絡んだ。そんな永野に廣瀬昌也ヘッドコーチは、リーグ、インカレでの活躍にも期待を寄せている。

目標は高校、大学の先輩である橋本竜馬

永野は福岡大大濠高出身。ライバルの筑波に多くの選手を送り込んでいる名門だ。新人戦では筑波の福大大濠出身である井上宗一郎(2年)や浅井修伍、中田嵩基(ともに1年)と相まみえた。「そんなに意識することはなかったです」と永野は冷静に振り返ったが、「同じ大濠(出身)として負けたくない」と、プライドものぞかせた。

後半戦、青学バスケは浮上できるか

目標とする選手は福大大濠と青学の先輩である橋本竜馬(現・レバンガ北海道)。大学4冠を成し遂げた青学の黄金期を支えた司令塔だ。日本代表にも選ばれる日本屈指のPGについて永野は「いつも目標として頭に入れてます」と語る。

最後に、リーグ戦、インカレへの目標を聞いた。「控えで出て、ディフェンスで相手をかき回し、流れを変えて青学のペースにしたいです」と永野。シックスマンとしての活躍を誓った。青学の浮上のカギはこの男が握る。

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