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関東新人バスケ 優勝の東海大、6人の2年生が見せた結束力

伊藤(左)が出場すると、東海大のディフェンスはぐっと締まった

第59回 関東大学バスケットボール新人戦

6月9日@日本体育大学世田谷キャンパス
決勝 東海大 97-82 専修大

準決勝の日体大戦と同じく、東海大は前半で少し出遅れた。前半終了時点で5点のビハインドとなったが、陸川章ヘッドコーチ(HC)は「集中してないわけではないし、後半は必ず立て直せると思ってました」と動じなかった。

新人戦で花開いた坂本と松本

チームのアイデンティティであるディフェンスに関して全員で再確認すると、第3クオーター(Q)開始直後から力を発揮した。さらには陸川HCが「陰のMVP」とたたえる佐土原遼(2年、東海大相模)が3Q開始5分で12得点と大爆発。3Q終了時には、逆に9点のリードを奪った。専修大も終盤まで食い下がったが、最後は大倉颯太(2年、北陸学院)が自在な得点パターンで続けて決め、とどめを刺した。

「一人ひとりの特徴を殺すことなく、いいところを出し合えるチームになった」。2年ぶりの優勝を果たした東海大は、新人戦チームの主将を担った伊藤領(2年、開志国際)の言葉通りのチームだった。主力となったのは6人の2年生。大倉がオフェンスをつくり、八村阿蓮(2年、明成)と佐土原がゴール下で粘り強く戦い、坂本聖芽(2年、中部大第一)が強烈なディフェンスから速攻に走る。そして松本礼太(2年、福岡第一)が要所でアウトサイドシュートを決めた。伊藤自身もシックスマンとしてディフェンスを引き締めた。

1年生のときからチームの主力となり、この試合でも2ケタ得点を挙げた大倉、八村、佐土原はもとより、今大会はこれまでほとんど出場機会のなかった坂本と松本の活躍が光った。陸川HCは「昨日の日体大戦は礼太のシュートに救われ、聖芽は大会を通してディフェンスから流れをつくってくれました。二人とも練習の段階からぜんぜん手を抜かない選手です。この新人戦で花開くと思ってました」と、うれしそうに語った。

坂本(右)は攻守でアグレッシブなプレーを見せた

伊藤は細やかな心遣いを忘れない主将

伊藤は昨シーズン、けがが長引いてしまい「何もせずに終わってしまったような感じ」と振り返る。今シーズンに入り、新人戦チームの練習が始まると「もっとコミュニケーションがとれるようになったら、完成度の高いチームができる」との思いから、積極的に意思統一をはかってきた。試合中もフリースローのときには必ずハドルを組む。タイムアウト明けには一人ひとりに声をかける、といった細かな心がけも忘れない。そんな姿に、陸川HCも「人間的に大きく成長し、いいキャプテンになってくれた」とたたえる。

伊藤(左端)と大倉(左から3人目)が協力し合い、チームを引っ張った

伊藤たち6人の2年生は、授業でも寮でもほぼ一緒にいるというほど仲がいい。試合に出る、出られないという差はあっても、過ごした2年間の密度にはさほど違いはないのだろう。「日々刺激を受け、成長し合える仲」と、伊藤は照れることなく真顔で言った。そんな彼らが最上級生になる2年後、チームはどんな高みにいるのだろうか。

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