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関東学院大がアップセット!! 留学生ルーキーズを軸に明治下す

ビッグゲームを制し、喜びを爆発させる関東学院大の冨樫主将(中央)

第68回関東大学選手権

4月30日@東京・駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
5回戦 関東学院大 67-59 明治大

シード校が登場する5回戦は、関東大学リーグの階層の異なるチームが一堂に会する。下位リーグに所属するチームが狙うのは当然、上位リーグ所属チームに勝つアップセットだ。玉川大(2部)が神奈川大(1部)を、帝京平成大(3部)が駒澤大(2部)を、慶應義塾大(2部)が東海大(1部)を、それぞれあわやというところまで追いつめたが、あと一歩及ばなかった。5回戦で実際にアップセットを実現した唯一のチームが、関東学院大だった。

選手たちも「まさか」「まさか」「まさか」

昨年秋に2部昇格を果たしたばかりの関東学院大は、1部の明治大を67-59と撃破。ビッグゲームを制したのに、関東学院大の選手たち喜び方は、どこか控えめだった。

ただ一人40分間試合に出続け、アタックとアシストでチームを引っ張った栗原翼(4年、アレセイア湘南)は、タイムアップ直後の心境について「もちろん勝つつもりでいたけど、自分たちのやってきたことを証明できるかどうか不安だったところもありました。なんだろう、勝利が信じられない、っていう感じですね」と振り返り、その後は「まさか」を3回繰り返した。ほかの選手たちも、もしかしたら同じような気持ちだったのかもしれない。

相手エースを封じ、留学生ふたりを生かす

組み合わせが決まってから、関東学院大は5回戦に照準を合わせて準備を進めてきた。とくに明治のエース、須藤昂矢(4年、桐光学園)に対するディフェンスのやり方は徹底した。須藤が得意とするキャッチ&シュートでなく、ドライブで攻めさせる。そして全員でカバーし、つぶす。この守り方で須藤のシュート決定率を大きく下げ、明治のオフェンスのリズムを狂わせられた。

得意の力強いドライブからオフェンスの起点をつくった栗原(右)

オフェンスでは2人のルーキーが躍動した。ケイタ・カンディオウラ(1年、帝京長岡)とンジャイ・イブラヒマ(1年、福島東稜)。インサイドで構える2人の留学生センターに栗原がパスを送り、後半の勝負どころで流れを引き寄せた。「僕は高校のときから留学生とプレーしてきたので、絶対に自分からオフェンスをつくっていこうと思ってました」。そう話す栗原と留学生ルーキーふたりのコンビネーションは、大会までのわずかな時間で身に付けたとは思えないほど精度の高いものだった。

栗原ら4年生が入学して以来、関東学院大がベスト16に進出するのは初めて。5月2日の6回戦で対戦するのは、大会前の練習試合でこっぴどくやられた1部上位校の大東文化大だ。「モッチ(ラミン/4年、桜丘)に対して徹底したディフェンスを仕掛けることと、相手ディフェンスのローテーションを、ドライブでいかに切り崩せるかがカギだと思います」と栗原。さらにワンランク上の下克上を目指し、あす1日で準備する。

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