白鷗大が関東選手権初V V4狙った筑波大に2年前のリベンジ
関東地区97大学の頂点を決める大一番で、初優勝を目指す白鷗大と4連覇を狙う筑波大がぶつかった。2年前も両校による決勝となり、白鷗大は115-57と完敗。白鷗大の主将、中川綸(4年、東海大相模)は「あそこで大恥をかかされたので、その代の4年生にも連絡して、『絶対自分たちがやり返す』って言ってました」。その言葉通り、筑波大にリベンジした。
筑波大の高さに対し、走り回って勝負
試合開始早々、白鷗大は2-10と突き放された。網野友雄監督はタイムアウトをとると、選手たちに「いつも通りにいこう」と声をかけた。「決勝という舞台で硬くなってた部分がありました」と中川。そこから肩の力が抜け、“自分たちのバスケ”に意識を向けられたという。高さのある筑波大に対し、白鷗大は走り回った。速攻を主体とした展開に持ち込み、16-18まで追い上げて第1クオーター(Q)を終えた。
第2Qに入ってすぐ、白鷗大の前田怜緒(れお、4年、東北)がスリーポイントを沈め、逆転。筑波大は牧隼利(はやと、4年、福岡大大濠)や増田啓介(同、同)らのシュートが決まらない。白鷗大は身長210cmのディオップ・マムシェッハイブラヒマ(4年、延岡学園)がことごとくリバウンドを奪い、徐々に点差を広げていった。
第3Qには筑波大が5ファウルで49-35に。第4Qには筑波大の増田や森下魁(かい、4年、明徳義塾)らが連続ポイント。白鷗大は残り5分で60-57まで追い上げられたが、星野曹樹(ともき、4年、帝京長岡)と前田がダメ押しのシュートを決めた。最後も5ファウルでのフリースローを決めて66-58とし、白鷗大に歓喜の瞬間が訪れた。
4年生の力が、すごく大きかった
網野友雄監督の話
「大会を通じてディフェンスがずっとうまくできてたので、最後もそれを再現しようと話してて、それをやってくれたかな。最初は浮き足立ってしまった。でもタイムアウト以降はいつも通りに戻って、第1Qのうちに追いつけたのが一番よかったです。キャプテンの中川、前田、星野たち4年生の力が、すごく大きかったかな」
最優秀選手賞の前田怜緒の話
「2年前にめちゃめちゃ大差で負けてるんで、その借りを返すと話してました。東海を倒したときもいつも通りで勝てたので、筑波との決勝も『いつも通りでいこう』と言ってました。最初に筑波に攻められたときは、こうなるな、と思ってたし、追い上げようという気持ちの方が僕たちもモチベーションが上がるし。ぜんぜん焦りはなかったです。練習は網野さんに見てもらってましたけど、今シーズンは自分たちが主体でやることになって、いろいろ変わりました。学生コーチが分析して戦略を立ててくれて、その頑張りに選手が応える。選手だけじゃなくてスタッフのみんなが力になってくれました」