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白鷗大が関東選手権初V V4狙った筑波大に2年前のリベンジ

初のタイトルに喜びを爆発させる白鷗大

第68回関東大学選手権

5月5日@東京・葛飾区水元総合スポーツセンター
決勝 白鷗大 66-58 筑波大

関東地区97大学の頂点を決める大一番で、初優勝を目指す白鷗大と4連覇を狙う筑波大がぶつかった。2年前も両校による決勝となり、白鷗大は115-57と完敗。白鷗大の主将、中川綸(4年、東海大相模)は「あそこで大恥をかかされたので、その代の4年生にも連絡して、『絶対自分たちがやり返す』って言ってました」。その言葉通り、筑波大にリベンジした。

筑波大の高さに対し、走り回って勝負

試合開始早々、白鷗大は2-10と突き放された。網野友雄監督はタイムアウトをとると、選手たちに「いつも通りにいこう」と声をかけた。「決勝という舞台で硬くなってた部分がありました」と中川。そこから肩の力が抜け、“自分たちのバスケ”に意識を向けられたという。高さのある筑波大に対し、白鷗大は走り回った。速攻を主体とした展開に持ち込み、16-18まで追い上げて第1クオーター(Q)を終えた。

2年前の大敗をベンチを見ていた中川(2番)をはじめ、白鷗大の面々は強い思いで決勝に臨んだ

第2Qに入ってすぐ、白鷗大の前田怜緒(れお、4年、東北)がスリーポイントを沈め、逆転。筑波大は牧隼利(はやと、4年、福岡大大濠)や増田啓介(同、同)らのシュートが決まらない。白鷗大は身長210cmのディオップ・マムシェッハイブラヒマ(4年、延岡学園)がことごとくリバウンドを奪い、徐々に点差を広げていった。

第3Qには筑波大が5ファウルで49-35に。第4Qには筑波大の増田や森下魁(かい、4年、明徳義塾)らが連続ポイント。白鷗大は残り5分で60-57まで追い上げられたが、星野曹樹(ともき、4年、帝京長岡)と前田がダメ押しのシュートを決めた。最後も5ファウルでのフリースローを決めて66-58とし、白鷗大に歓喜の瞬間が訪れた。

白鷗大はゴール下を支配した

4年生の力が、すごく大きかった

網野友雄監督の話

「大会を通じてディフェンスがずっとうまくできてたので、最後もそれを再現しようと話してて、それをやってくれたかな。最初は浮き足立ってしまった。でもタイムアウト以降はいつも通りに戻って、第1Qのうちに追いつけたのが一番よかったです。キャプテンの中川、前田、星野たち4年生の力が、すごく大きかったかな」

最優秀選手賞の前田怜緒の話

「2年前にめちゃめちゃ大差で負けてるんで、その借りを返すと話してました。東海を倒したときもいつも通りで勝てたので、筑波との決勝も『いつも通りでいこう』と言ってました。最初に筑波に攻められたときは、こうなるな、と思ってたし、追い上げようという気持ちの方が僕たちもモチベーションが上がるし。ぜんぜん焦りはなかったです。練習は網野さんに見てもらってましたけど、今シーズンは自分たちが主体でやることになって、いろいろ変わりました。学生コーチが分析して戦略を立ててくれて、その頑張りに選手が応える。選手だけじゃなくてスタッフのみんなが力になってくれました」

前田(左から2人目)は鋭く切れ込んだかと思うと、アウトサイドからもシュートを決めた

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