陸上・駅伝

連載:NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!

特集:第96回箱根駅伝

男は箱根、女は富士山! 年末年始の学生駅伝を振り返ってみました

富士山も箱根も盛り上がりましたね!皆さんは観戦しましたか?(イメージカット撮影・斉藤大輔)

「駅伝に詳しすぎるアイドル」として陸上ファンも一目置くNGT48西村菜那子さんのコラムです。今回は、年末年始の富士山女子駅伝と箱根駅伝について振り返ってもらいました!

「女子の頂点」を決める富士山女子駅伝 西村的みどころをご紹介!

ルーキー大活躍の女子、4年生が輝いた男子

少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!
今年も学生スポーツ界にとって笑顔のあふれる1年になることを心より願っています。

さて、12月30日の富士山女子駅伝では名城大学が優勝を果たしました。2連覇、そして二大駅伝(全日本駅伝、富士山女子駅伝)の2冠を達成しました。

一方、男子の箱根駅伝では青山学院が2年ぶりの王座奪還。序盤からいい流れを作り、往路優勝すると、翌日の復路では1度も先頭を譲ることなく総合優勝をなし遂げました。

今回二つの大会で共通していたのは「区間新記録の連発」でした。富士山では7区間中3区間。箱根ではなんと10区間中7区間で新記録が樹立されました。ともに例年以上にハイレベルな戦いが繰り広げられ、最後まで目が離せない展開となっていましたね。

2連覇・2冠を達成した名城大学、強かったです!(撮影・藤井みさ)

区間賞をとった選手に注目してみたところ、富士山女子駅伝では7区間中3区間が1年生。下級生が頭角を現していた大会にもなりました。現に優勝した名城大学では4年生の出場はなく、3年生も5区を走った加世田梨花選手(成田)だけ。ほぼ1、2年生による襷(たすき)リレーとなりました。

対照的に、箱根駅伝では10区間中6区間で4年生が区間賞を取る結果に。さらに今大会では区間新記録をマークした選手がなんと13人もいましたが、そのうち7人が4年生でした。

つまり、女子ではルーキーたちの目覚ましい活躍が見え、男子では最上級生の輝きが際立った大会になったと思います。

同世代の女子目線で、選手の魅力を伝えました!

私はといえば、箱根駅伝はお仕事の時間と重なって、あまりテレビ観戦はできませんでしたが、富士山女子駅伝では2年連続で副音声を担当させていただきました。聴いてくださったみなさん、ありがとうございました。

今回は藤井弘輝アナウンサーとご一緒しました。副音声ならではのよさを生かしたくて、藤井アナウンサーと私の中で「初心者の方にも楽しんでもらう」というのをモットーに中継をさせていただきました。選手の素顔、チームメイト同士でのお守り、おそろいのヘアゴムをつけているチームなど……。選手と同世代の女子である私ならではの目線で、まだ知られていない選手の魅力が伝わったらうれしいなという気持ちでした。

名城大学はおそろいのお守りをつけていましたね!(撮影・藤井みさ)

箱根駅伝は総距離217.1km、約10時間50分かかるのに対し、富士山女子駅伝は43.4km。およそ2時間20分で終わります。そのため、レース展開も目まぐるしいので、うまく話せているか、みなさんに駅伝の魅力が伝わっているか不安でした(TT)。けれど、終了後には、ありがたいことにたくさんのお褒めの言葉をいただけました。大変うれしかったです。

さらにファンの方からだけではなく、女子の選手からもたくさんのメッセージが届きました。「今まで男子の駅伝は注目されてきたけど、女子はあまり注目されないことが多く、こうして女子駅伝のことも取り上げてくれる方がいてくれて本当にうれしかったです」「女子駅伝の魅力を話してくれてありがとうございます」などなど。私はその言葉がすごくうれしかったです。

難しいと感じることも多いですが、これからもがんばります!

自分が好きなことを勉強し、発信する。それが誰かの力になっている、喜んでくれる人がいる。もっともっと女子駅伝のことも伝えていきたいなと、あらためて思いました。

「男は箱根、女は富士山」。この言葉がさらに定着していったらうれしいですね。

みんなが口にした「4年生のために」

今回、男女問わず多くの選手たちが口をそろえて言っていたことがあります。
「4年生のために走りたい」です。

大学スポーツに別れはつきものです。毎年新しい仲間が入学してきますが、その分、あこがれだった4年生は必ず巣立っていきます。大人になってしまえば2、3歳上なんて誤差に過ぎないのかもしれませんが、20歳前後の学生からすると、その差はとても大きく感じるもの。後輩たちにとって、4年生はどんな場面でも頼りになる存在だったのは間違いないでしょう。

青学・原監督も「やっぱり4年生強かった」とおっしゃっていましたね!(撮影・北川直樹)

このチームで走れる時間はたったの1年。その儚(はかな)さこそが富士山女子駅伝、箱根駅伝をはじめ大学スポーツの魅力の一つかもしれませんね。

年末年始、陸上界を大いに盛り上げてくれた選手のみなさんに感謝しています。本当にお疲れさまでした。そして4年生の方々へ。「同い年が走る駅伝」の特別感を、4年間味わわせていただきました。みなさんが大学に入学し、新たなユニフォームを着て走っている姿に、私は何度も元気をもらいました。たくさんの感動をありがとうございました。

4年間お疲れさまでした。これからも遠くから応援させてください。

もう見られない大学ユニフォーム! 4年生のラストランを目に焼きつけて

NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!