「女子の頂点」を決める富士山女子駅伝 西村的みどころをご紹介!
「駅伝に詳しすぎるアイドル」として陸上ファンも一目置くNGT48西村菜那子さんのコラムです。12月30日に迫った富士山女子駅伝について、魅力や注目ポイントをつづってくれました。
年末年始は駅伝ラッシュ! 30日は富士山女子駅伝
やってきました、年末年始の駅伝ラッシュ! 最近は握手会で「箱根はどこが勝つと思う?」「ニューイヤー駅伝は今年どこが強いの?」って意見を求められることが増えてきました。ありがたいです。
12月15日には全国中学駅伝、12月22日には全国高校駅伝が開催され、未来のスター候補の学生ランナーの走りに陸上界が沸きました。中学、高校ときたら……、次は大学生ですね。ということで、今回は12月30日に開催される大学女子駅伝の頂上決戦「富士山女子駅伝」のお話です。
去年の大会から、フジテレビ系列で放送される富士山女子駅伝生中継番組の公式応援アイドルをさせていただいていることもあり、「富士山女子駅伝について教えてほしい」という声もいただいてます。4years.をご覧のみなさまには釈迦に説法になってしまいますが、今大会を見るにあたり絶対に抑えておきたいポイントや、注目チームをあらためて紹介します。
ちなみに番組では、副音声で番組を盛り上げるお手伝いをします。今年は、藤井弘輝アナウンサーとご一緒しますので、副音声も楽しんでくださると嬉しいです。
「二大駅伝優勝」の目標に王手の名城大学
富士山女子駅伝には24チームが参加します。内訳は10月にあった「全日本大学女子駅伝対校選手権大会(通称:杜の都駅伝)」の上位12校、5000mチーム上位7名の記録により選出された10校。そして全国8地区からの選抜チームである「全日本大学選抜」と地元の「静岡県学生選抜」です。オープン参加のチームはなく、すべて正式参加です。
最初はやはり、前回の女王である名城大学ですね。今年のスローガンは「二大駅伝優勝」。まず10月の全日本大学女子駅伝で優勝して、いま最も活気づいているチームと言えます。
名城大学の強さは、なんといっても層の厚さ。学生陸上界で日の丸を背負う「三本柱」加世田梨花選手(3年)、和田有菜選手(2年)、高松智美ムセンビ選手(2年)に加え、今年も強力なルーキーが加わり、さらなるパワーアップを遂げました。
層が厚い上に、けが人が少ないのも強みのひとつ。負荷の高いポイント練習にも積極的に取り組めている成果のようです。
今年はなんと5000m15分台の選手が6人もいます! これは創部以来初めてだそうです。名城史上最速となるチームで臨む今大会、どんな輝きを見せてくれるのか本当に楽しみです。
創部10年、初Vなるか!? 大東文化大学
次に抑えておきたいチームは大東文化大学です。前回大会で2位、全日本大学女子駅伝も2位と、安定して力を発揮してきました。反面、準優勝が多いことから「シルバーコレクター」とも呼ばれています。今年はチーム創立10周年ということもあり、例年以上に創部初の優勝をなし遂げたいというモチベーションは強いはず。さらに、世界陸上の3000m障害に出場したルーキーの吉村玲美選手も加わって、優勝する準備は整っていると言えます。
そして何より、4年間活躍してきたエースでキャプテンの関谷夏生選手(4年)を胴上げしたいという同級生や後輩たちの思いも、勝負どころでの推進力になるのではないでしょうか。大東文化大学、悲願の初優勝に期待が高まります。
頂点の座を取り戻せるか? 立命館大学
続いて紹介するのは、富士山女子駅伝優勝11回という驚異の最多記録を持つあの大学。そう、立命館大学です。チームスローガンは「腐っても立命館」。「どんな状況でも立命館らしい走りをする」のがモットーです。競技以外の普段の生活でも学生としての自覚を強く持ち、「どこから見ても日本一」を目標に掲げています。私は立命館に「誇り高きチーム」というイメージを抱いています。
前回大会と全日本大学女子駅伝はともに3位と悔しい結果になっていますが、学生界のエースに成長した佐藤成葉選手(4年)を中心に、再び頂点を目指しています。ちなみに、今年はマネージャーさんが京都の上賀茂神社の「勝守」を襷(たすき)に縫い付けるそうです。中継で襷が映った際には、マネージャーさんの思いも画面越しに感じたいと思います。
書ききれないぐらい、魅力的な選手たちがいっぱい!
ここまでに紹介した、名城、大東文化、立命館が、いわゆる「大学女子駅伝界の3強」なのですが、その3強崩しにかけているのが松山大学です。
松山大学は、何より「チームの明るさ」を大切にしているように感じます。「元気ですかー?!? 〇〇いくぞー! おーー!」というのが円陣の掛け声。いつも声を出し合い、どんなにつらい練習もみんなで乗り越えてきたそうです。
前回大会は14位でしたが、全日本大学女子駅伝では4位に食い込んだので、今大会でのさらなる躍進を期待せずにはいられません。
エースである西山未奈美選手(2年)は、今年6月にあった日本学生個人選手権の女子3000m障害に出場し、優勝を飾っています。174cmの長身でダイナミックな走りが特徴です。「四国の星」は富士山の見守る中、どんな走りを見せてくれるのでしょうか。
文字数の関係もあるので4校の紹介に留まりましたが、魅力的なチームや輝きを放つ選手はまだまだいます。本当にもっともっと書きたいのですが……。あ、そういえば! 大会前日の12月29日早朝にフジテレビ系列で放送される大会事前番組「僕らの襷の時代3」では、このコラムで紹介したチームや選手以外のことも沢山お話させていただきました。増田明美さん、西山喜久恵アナウンサーと一緒に駅伝談義に花を咲かせましたので、合わせてチェックしていただければ、より富士山女子駅伝を楽しめるはずです。ぜひぜひ、ご覧ください(以上、番宣でした!)。
男は箱根! 女は富士山! 年末年始に学生ランナーたちが集大成を披露するステージがやってきます。私もいち駅伝ファンとして楽しませていただきます。