亜細亜大学・矢野雅哉主将 「他の大学より練習やってきた」 東都大学
東都大学野球秋季リーグ戦が9月22日に開幕します。春のリーグ戦が中止になった悔しさを乗り越え、秋の戦いに挑む6校の主将に意気込みを聞きました。2回目は、「全力疾走」をチームスローガンに掲げV奪還に燃える亜細亜大学です。矢野雅哉主将(4年、育英)が力強く語りました。
切り替えて、秋の日本一を目指す
「他の大学よりも練習をやってきたという自信があります。東都では圧倒的な力で他の5校を倒し、神宮大会で日本一を獲ります」
秋への意気込みを矢野はきっぱり話した。
春のリーグ戦の中止が決まったときは、「目の前が真っ白になりました」と矢野は言う。
「目の前にあった目標がなくなって、どうしたらいいのか分からなくなってしまいました。みんな落ち込んでしまったんですけど、生田(勉)監督が『秋、日本一を獲るために、やるしかないぞ』という言葉をかけてくれて、気持ちを切り替え自主練習に取り組みました」
4、5月は部活動休止となり、実家に帰省してトレーニングをする者と合宿所に残る者とに分かれた。それでも4年生は全員が合宿所に残り、秋のリーグ戦を目指し自主練習を続けた。幸いにも日の出キャンパスの野球部グラウンド、室内練習場は使用を許された。合宿所に残ったメンバーは、すべてにおいてレベルアップすることをテーマに、ハードな自主練習に取り組んだ。6月6日には全体練習を再開。6月14日のNTT東日本とのオープン戦から対外試合もスタートした。
充実の投手陣
150キロ超の速球を武器にする内間拓馬(4年、宜野座)、平内龍太(4年、神戸国際大付)、昨秋は先発・抑えにフル回転だった松本健吾(3年、東海大菅生)、昨秋2勝を挙げた青山美夏人(2年、横浜隼人)、左腕の松本晴(2年、樟南)ら亜大の投手陣は強力だ。矢野はその実力の高さに自信を持っている。
「亜細亜の投手陣が一番いいと自信を持って言えます。昨年優勝した中央にもいいピッチャーがいますし、國學院、立正、駒澤、東洋にもいいピッチャーがいます。それでも亜細亜の投手陣が一番です。内間、青山たちが中心になってここまで投手陣を引っ張ってきました。あとは野手が力をつけて打てるようになれば、優勝できると思います」
攻守にスピード感あふれるプレーが遊撃手・矢野の魅力だ。進路は「プロ一本」に絞っている。首位打者を獲得した昨秋同様、矢野はトップバッターとしてチャンスメイクすることが求められる。
「自分はもともと、うまく話すのが苦手というか、口下手なところがあるので、チームの先頭に立ってプレーで引っ張れるようにしたいです」
すべてのプレーに全力で
2011年秋から14年春までリーグ戦6連覇を達成した亜大だが、18年春から19年春までは3季連続で4位と苦しんだ。昨秋は勝ち点3を挙げ2位へ順位を上げた。2月の鹿児島キャンプでは充実した練習をこなし、リーグ戦優勝、大学日本一を目指す中、春のリーグ戦の中止が決まった。
「春のリーグ戦をできなかった悔しさが、チームにはすごく強くあるので、秋は試合ができるということに感謝して全力でやります」
「全力疾走」が伝統の亜細亜大。すべてのプレーに全力で取り組む姿勢で秋のリーグ戦に臨む。