野球

中央大学・牧秀悟主将 相手を圧倒し、大学日本一を勝ち取る 東都大学

「打撃陣は好調」と意気込む中央大学の牧秀悟主将(撮影・小川誠志)

東都大学野球秋季リーグ戦が9月22日に開幕します。通常の勝ち点制でなく、2試合総当たりの勝利数で競います。春のリーグ戦が中止になった悔しさを乗り越え、秋の戦いに挑む6校の主将に意気込みを聞きました。最初は、昨秋30季ぶりに戦国東都を制した中央大学です。牧秀悟主将(4年、松本第一)が熱く語りました。

昨秋の優勝メンバー残る

昨秋、完全優勝でリーグ戦を制した中央大。投手にも野手にも昨年の主力メンバーが残り、今春は連覇を狙っていた。

「春のオープン戦では、すごくチームの調子はよかったです。投手陣も3失点以内に抑えた試合が多かったですし、打撃陣に関してはめちゃくちゃ打ってました。自分もプロ志望ですし、社会人野球へ進むことを希望しているメンバーも春のリーグ戦で結果を出したいというのがありました。リーグ戦がなくなったのは本当に悔しかったです」と牧は春を振り返り、悔しそうに話す。

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緊急事態宣言が出て、部員は4月初旬に一旦解散した。4年生の何人かは就職活動のため合宿所に残ったが、他の部員は実家に戻り自主トレーニングを続けた。牧も長野県中野市の実家に戻った。

「清水(達也)監督からは、秋はリーグ戦をやれるかもしれないから一人ひとりが体力面を落とさないようにトレーニングに励もうと言われていました。自分は、高校や中学のときの仲間と一緒に、グラウンドが使えるときはキャッチボールをしたり、ノックを打ってもらったり、ティーを打ったり。1人のときはランニング、素振りなどで、体力面を落とさないように努めました」

6月に再集合して備える

6月初旬には全員が再び合宿所に集合した。多摩キャンパス内のグラウンドではいくつかのグループに分かれ、時間制限・人数制限の中で練習を再開。7月12日のJR東日本とのオープン戦から対外試合もできるようになった。しかし、多摩キャンパスのグラウンドではまだ対外試合を行うことが許されていないため,オープン戦はすべて対戦相手のグラウンドへ遠征している。

現在のチームの調子を牧はこう語る。
「暑い中、連戦もあるのでピッチャー陣はまだちょっと調子の波があるのですが、だいぶまとまってきていると思います。バッター陣に関しては調子いいんじゃないかと思います」

昨秋はリーグトップの14打点を挙げ最高殊勲選手にも輝いた(撮影・佐伯航平)

8月13日の読売ジャイアンツ2軍とのオープン戦では、プロの投手陣に対し中央大打線は計19安打を浴びせ20-7の大勝を収めた。牧は先発ローテーションの経験もあるプロ5年目右腕の桜井俊貴からホームランを放った。この試合では倉石匠己(4年、東海大市原望洋)が2本、内山京祐(4年、習志野)、森下翔太(2年、東海大相模)も本塁打を放っている。俊足の五十幡亮汰(4年、佐野日大)、中川拓紀(3年、宇治山田商)らがチャンスをつくり、内山、牧、倉石、森下らが並ぶ打線は対戦相手にとって脅威だ。

昨秋、防御率1位となった後藤茂基(3年、城西大城西)を中心に、水谷康希(4年、浜田)、植田健人(3年、興國)、皆川喬涼(3年、前橋育英)、左腕の畠中優大(4年、樟南)と投手陣もリーグ戦経験豊富なメンバーがそろっている。4年生で話し合って決めた今年のチームスローガンは「圧倒」だ。

宮井総監督のためにも

コロナ禍に中大野球部にとって悲しいニュースが報じられた。1959年から1993年まで監督として指揮を執り、リーグ優勝8度、全日本大学選手権優勝3度などの実績を残した宮井勝成総監督が8月7日、肺がんのため亡くなった。

「宮井総監督は、オープン戦や練習にもたびたび見に来てくださって、よく声をかけてくださいました。亡くなられたと聞いたときはショックでした」と牧は言う。
リーグ戦で圧倒的な力を発揮しての優勝、そして昨秋逃がした大学日本一を勝ち取って、天国で見守る宮井総監督に届けるつもりだ。

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