ラグビー

東海大学はSO武藤ゆらぎが躍動、全勝を守る 関西では同大が京産大下す

切れのある攻撃をみせた東海大学のSO武藤ゆらぎ(撮影・斉藤健仁)

関東大学リーグ戦

11月21日@秩父宮ラグビー場
日本大(5勝1敗)88-5大東文化大(1勝4敗1分)
東海大(6勝)55-38流通経済大(5勝1敗)

ラグビーの関東大学リーグ戦は21日、東京・秩父宮ラグビー場で全勝対決があり、3連覇を狙う東海大学が流通経済大学を振り切って6連勝とした。流通経大は日本大学とともに5勝1敗。12月5日の最終日に東海大は日大と、流通経大は大東文化大学と対戦する。

ルーキー司令塔が切れある仕掛け

東海大は先発した1年生SOの武藤ゆらぎ(東海大仰星)の切れ味鋭い仕掛けが光った。前半3分にCTB杉浦拓実(4年、東京)が先制トライ。追いつかれた後、18分にはNo.8吉田大亮(4年、東海大仰星)のトライで勝ち越した。その後も武藤の好判断から最後は同じルーキーのWTB谷口宜顕(東海大仰星)がトライを挙げるなど33-12で折り返した。

東海大に仰星の谷口宜顕ら 期待のルーキー

後半は流通経大が驚異の追い上げをみせた。26点差までリードを広げられたが、7分にロックのアピサロメ・ボギドラウ(2年、ラトゥカンダブレブ)がチーム3本目のトライを挙げると勢いを増した。その後の10分ほどで3連続トライを奪い、あっという間に追いついた。

流通経大が見せた底力

この直後のキックオフが勝負を分けた。東海大は左奥へ蹴り込み、相手が蹴り返そうとしたところを谷口が出足よく好チャージ。自ら拾ってロックのワイサケ・ララトゥブア(2年、ラトゥサーララスクナ)につなぎ再び勝ち越した。35分にも連続攻撃から武藤に代わって入った丸山凜太朗(3年、東福岡)がダメ押しのトライを挙げた。

攻守に体を張った東海大の吉田主将(撮影・斉藤健仁)

マン・オブ・ザ・マッチに輝いた東海大の吉田大亮主将は「後半、流通経大の強みであるアンストラクチャーと強いランナーのところで自分たちが修正仕切れず同点に追いつかれた。そこで、自分たちのやることを見失わずに断ち切れたことは収穫だった」と悲願の大学日本一を見据えた。
チームの司令塔は、才能豊かな武藤に加え、後半12分から交代出場した実績のある丸山もいる。木村季由監督「武藤は前がよく見える。安定したプレーをやってくれるので、周りが対応しやすい。今はチームの中ですごく機能していいプレーができている。丸山は自分で動いて自分で仕掛けるが、ああいうタイミングで入る難しさを感じていると思う。成長してほしい。お互い競争して、どちらがSOのスタートでいくのがいいか、最後まで見極めたい」と話した。

終盤、力尽きた流通経大のフランカー坂本侑翼主将(4年、流通経大柏)は「優勝を決めようと臨んだが、前半は東海大のアタックを受けてしまった。後半はいい形で自分たちのやりたいことできたが、またミスから相手に勢いを取り戻された」と振り返った。

同大は京産大から4年ぶりの白星、1位通過

独走する同志社大学のCTB稲吉渓太(撮影・朝日新聞社)

関西大学

11月21日@滋賀・布引グリーンスタジアム
Even(偶数)リーグ
立命館大38-0関西大
同志社大49-19京都産業大
順位(1)同大3勝(2)京産大2勝1敗(3)立命大1勝2敗(4)関大3敗

関西大学ラグビーは21日、Even(偶数)リーグの最終節があり、同志社大学が京都産業大学を4年ぶりに破って3戦全勝で1位通過した。29日に行われる順位決定戦でOdd(奇数)リーグ1位と対戦し、5年ぶりのリーグ優勝を目指す。

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