ラグビー

特集:ジャパンラグビートップリーグ

東芝のリーチマイケルら大詰めの調整、ラグビーのトップリーグ1月16日に開幕

春の手術後、初めて実戦に復帰した東芝のリーチマイケル(撮影・全て森田博志)

ラグビーのトップリーグが2021年1月16日に開幕するのを前に、各チームは最後の仕上げに入っている。12月26日には東京都府中市を本拠にする東芝ブレーブルーパスとサントリーサンゴリアスが練習試合を行った。東芝はワールドカップ(W杯)日本代表主将でフランカー(FL)のリーチマイケルが今春に手術をして以降、初めて実戦に復帰した。サントリーは新加入の世界屈指のバックス選手、ボーデン・バレットが後半途中からスタンド・オフ(SO)で初出場してトライを挙げた。試合はサントリーが49-14で勝った。

トライを決めるサントリーの新人WTB中野

サントリーは開始早々にセンター(CTB)サム・ケレビがトライ。前半終了間際には昨季、大学日本一になった早稲田大学から加入したウイング(WTB)中野将伍がチーム4本目のトライを奪い28-14とリードして折り返した。後半途中、昨年のW杯日本大会でも活躍したニュージーランド代表のバレットが入ると、30分過ぎに自ら抜け出して、同じく途中出場の新人スクラム・ハーフ(SH)齋藤直人へパス。最後は齋藤から折り返しのパスを受け取って、名刺代わりのトライを決めた。さらにトライを加えたサントリーが快勝した。

サントリーで初トライを挙げ新人のSH齋藤(9)らから祝福されるバレット

前半だけプレーした東芝のリーチは「6月に手術をして、ここまで時間がかかったが、無事に40分間できてすごくよかった。チームとしてはサントリーに差をつけられたので、仕上げないといけないところがたくさんある。残り2週間で直して、東芝の強みを出せるようにしたい」などと話した。

サントリーCTBのケレビにタックルする東芝FLリーチ

リーチは試合後、サントリーのバレットと話す場面もあった。「彼の活躍を楽しみにしているファンがいる。バレットのプレーを見られれば、サントリーだけではなく日本にいい影響を与える。個人的にも彼の活躍を楽しみにしている」。世界一流の選手が続々とトップリーグでプレーすることを歓迎していた。

視察に訪れたエディ・ジョーンズさん

この日はイングランド代表監督でサントリーのディレクター・オブ・ラグビーも務めるエディ・ジョーンズさんも試合会場を訪れた。15年のW杯ではエディさんが日本代表のヘッドコーチ、リーチは主将として南アフリカを破る金星を挙げた。23年W杯(フランス)の1次リーグでは、日本はイングランドと顔を合わせることも決まった。様々な縁がある二人だが、リーチは「来ることは知らなかった。見た時、緊張した」と言って周囲を笑わせた。
トップリーグは2022年から新リーグに移行することが決まっており、来年は現行制度で最後のシーズンとなる。1月16日の開幕で東芝はNTTコミュニケーションズシャイニングアークスと、サントリーはトヨタ自動車ヴェルブリッツと対戦する予定。

東芝共同主将のSH小川

東芝・小川高廣共同主将
「開幕前に(サントリーに)これだけいかれて目が覚めた。開幕までにみんながどう感じて前に進めるか、しっかり準備していきたい。メンバーはいろいろ試しながらやっている。(バレットは)余裕を持ってプレーしている、すごいと思ってみていた」

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