陸上・駅伝

特集:第97回箱根駅伝

箱根駅伝の出身高校別エントリー、最多は学法石川の11選手、佐久長聖は9選手

今年の箱根駅伝。明治大学の7区区間新の阿部弘輝(左)から櫛田佳希へのたすき渡しは学法石川高出身のリレーだった

2021年1月2、3日に開催される第97回箱根駅伝は12月29日に区間エントリーが発表される。既に発表されている出場21チーム(関東学生連合含む)のエントリー選手計336人(1チーム16人)を出身高校別にまとめてみた。

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ケニアからの留学生5選手を除く331選手の出身高校は全国161校だった。関東の大学20校で競うため、地区別でも関東の高校が48校、選手も102人と最も多かった。その中で最多11人がエントリーされたのは福島県にある私立の学法石川高だ。東京国際大学は2年連続で箱根を走っている芳賀宏太郎(3年)と宗像聖(2年)、早稲田大学は半澤黎斗(3年)と小指卓也(2年)と2人ずつがエントリーされた。10年連続で全国高校駅伝に出場している学法石川は2018年にチーム最高の3位になり、昨年も5位に入った。

今年の箱根で早大は学法石川高出の半澤から浜松日体高出の鈴木へリレー。両高とも多くのOBがいる(撮影・佐伯航平)

18年のメンバーで都大路の4区を日本選手最速で駆け抜けた青山学院大学2年の横田俊吾は新潟の出身だが、昨年の全国都道府県対抗男子駅伝でも、学法石川高関係で固めた福島の一員として東北勢に初優勝をもたらす力走をみせた。箱根を前にオンライン取材で福島への思いを聞かれ横田は「相澤(晃=学法石川高-東洋大-旭化成)先輩が日本選手権(10000m)で優勝するなど、福島に追い風が吹いていると思う。自分もその流れに乗り箱根駅伝で区間賞、チーム優勝という形で3年間在籍した福島に恩返ししたい」と意気込みを語った。前回の箱根駅伝で学法石川は出身高別で浜松日体高(静岡)と並ぶ最多7人の選手が走っている。

駒大1年の鈴木芽吹は佐久長聖高1年の時、全国高校駅伝で優勝に貢献した

次にエントリーが多かったのは長野の名門、佐久長聖高の9人だった。同校は2017年の全国高校駅伝で9年ぶりに頂点に立った。当時、高校1年生ながら6区区間最高で倉敷高(岡山)を逆転する走りをみせた駒澤大学1年の鈴木芽吹や早稲田大学の中谷雄飛(3年)、東海大学の本間敬大(3年)と優勝メンバーがエントリーされた。

ちなみに11月の全日本大学駅伝の登録選手で最多9人がエントリーされていた報徳学園高(兵庫)は山梨学院大学の遠藤悠紀(4年)と新本駿(1年)の2人にとどまった。

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5年連続で全国高校駅伝に出場した小豆島中央高(小豆島時代も含む、香川)からも3人がエントリーされたほか、北見緑陵高(北海道)から来た東洋大の村上太一、屋久島高(鹿児島)出身の創価大・森下治の両1年生も登録されるなど多彩な顔ぶれがそろった。3選手以上がエントリーされた出身高校は次の通り。

11人……学法石川(福島)
9人……佐久長聖(長野)
7人……東農大二(群馬)、八千代松陰(千葉)、浜松日体(静岡)
6人……埼玉栄(埼玉)、洛南(京都)、西脇工(兵庫)、倉敷(岡山)
5人……前橋育英(群馬)、市船橋(千葉)、専大松戸(千葉)、須磨学園(兵庫)、九州学院(熊本)
4人……東北(宮城)、仙台育英(宮城)、東京実(東京)、島田(静岡)、伊賀白鳳(三重)、松山商(愛媛)、大牟田(福岡)、大分東明(大分)、鳥栖工(佐賀)
3人……秋田工(秋田)、明成(現・仙台大明成、宮城)、東洋大牛久(茨城)、樹徳(群馬)、日体大柏(千葉)、拓大紅陵(千葉)、國學院久我山(東京)、早稲田実(東京)、浜松商(静岡)、韮山(静岡)、愛知(愛知)、四日市工(三重)、大阪(大阪)、小豆島中央(香川)、福岡大大濠(福岡)、白石(佐賀)、鶴崎工(大分)、樟南(鹿児島)

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