ラグビー

特集:ジャパンラグビートップリーグ

パナソニックの福岡堅樹が合格祝いのトライ、最後のトップリーグ開幕

順天堂大学医学部に合格したパナソニックの福岡堅樹は開幕戦でトライを挙げた(撮影・全て朝日新聞社)

来季から発展的に新リーグへ移行するため最後となるラグビーのトップリーグが2月20日に開幕した。開幕節8試合のうち5試合があり、5シーズンぶりの優勝を狙うパナソニックはリコーに55-14で快勝した。後半にインターセプトから独走トライを挙げた前日本代表のWTB福岡堅樹は試合後、自身のツイッターで順天堂大学医学部に合格したことを明かした。

順天堂大学の医学部へ

2015年、19年W杯日本代表の福岡は医師を目指すために代表は引退。爆発的な走力で7人制でも活躍し、16年のリオデジャネイロオリンピックに続き20年東京大会でも日本代表入りを目指していたが、大会が延期になったことで代表入りは断念していた。福岡はツイッターに「この挑戦は、本当に多くの方々の助けがあって成し遂げられたと思います。感謝の気持ちを忘れずに、また新たな挑戦の道を歩んでいきたいと思います」などと書き込んだ。医師への勉強を優先するため、今季が最後のシーズンとみられる。

パナソニックのWTB福岡堅樹、希代の韋駄天がぶれずに目指す医師の道
マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたクボタのマルコム・マークス

マークスは名刺替わりの2トライ

サニックスに快勝したクボタは、NTTコミュニケーションズから移籍してきた世界最高のフッカーと呼ばれる南アフリカ代表のマルコム・マークス(26)が2トライを挙げるなど活躍した。「二つ目のインターセプトはラッキーだった。他の選手が働いてくれたので、自分はトライしただけ」と振り返った。フラン・ルディケHC(ヘッドコーチ)は「大事なセットピースを強くやっていくことにすごく貢献してくれている」と当然のように評価していた。

開幕戦フル出場したクボタの新人FB金秀隆

また、フル出場してデビューを白星で飾ったFB金秀隆(キム・スリュン、23)は関東大学リーグ戦2部の朝鮮大学出身。大阪朝鮮高から学生の時には全国的に知られた存在ではなかったが、「(同期の)岸岡(智樹=早稲田大学)らは大学の時、活躍していた。自分も負けじと活躍するために努力している。試合に出られたのがよかった」と振り返った。

髪を赤く染めた神戸製鋼のプロップ中島はトライを挙げた

このほか、2018年度(19年度はコロナ禍で不成立)に続く優勝を狙う神戸製鋼は日本代表プロップの中島イシレリ(31)がチーム初トライを奪った。チームは白星発進したが、前半15分で無念の負傷交代となった。

東芝は終了間際にリーチマイケルがトライを挙げた
東芝のリーチマイケル、グラウンド外にも活動の幅を広げる日本代表の顔

開幕節屈指の好カードだったトヨタ自動車-東芝は、トヨタが最大21点リードしたが、東芝が追い上げ、最後は34-33でトヨタが競り勝った。トヨタに加入したオーストラリア代表主将のフランカー、マイケル・フーパー(29)が途中出場。19年W杯でニュージーランド代表主将だったNo.8キアラン・リード(35)は先発、東芝の日本代表主将のフランカー、リーチマイケル(32)もトライを奪うなど世界トップ級の選手がそろう今季のトップリーグを象徴するような競演となった。

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