ラグビー

スタンドにトンガ国旗 母国への思い記すラグビー選手たち

トヨタの姫野の突進を止める東京SGのタタフ(右)。手首のテーピングにはトンガへの思い(撮影・朝日新聞社)

 南太平洋のトンガ諸島で起きた海底火山の噴火を受け、ラグビーの国内最高峰「リーグワン」でプレーするトンガ出身の選手たちは不安を口にした。

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 トヨタ(旧トヨタ自動車)のFWフェツアニ・ラウタイミは15日の昼過ぎまでトンガの家族と連絡が取れていたが、その後、音信不通になったという。「朝まで心配でなかなか寝られなかった。今でもどうなっているか分からない」

 東京SG(旧サントリー)の日本代表FW、テビタ・タタフは16日のトヨタ戦で、「TONGA」や「MOM(お母さん)」などと書かれたテーピングを両手首に巻いてプレーした。試合後にはチームを通じて「まだ家族と連絡が取れていなくて、言葉が見つからない」とコメントした。

 チームメートのFW石原慎太郎は「本人は不安なそぶりを見せずに試合にフォーカスしていた。だから、チームとして特別なアクションはしなかった」と後輩をおもんぱかった。

 両チームによる試合が行われた東京・味の素スタジアムでは、試合の前後に多くのファンがトンガ国旗を掲げて支援の意思を示した。ラウタイミは「フラッグを見せてくれてすごく感謝しています」と語った。トヨタの日本代表FW、姫野和樹は「トンガの友達が多くて、ただただ心配。日本が被災した際にはトンガからのサポートがあった。この恩を何倍にもして返したい」と話した。

=朝日新聞デジタル2022年01月16日掲載

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