陸上・駅伝

特集:第99回箱根駅伝

専修大学、箱根駅伝へ「シード権へのチャレンジ」 3本柱の成長と中間層の底上げ

会見で意気込みを語った専修大の選手たち(専修大学提供)

箱根駅伝に3年連続71回目の出場となる専修大学。15日にオンライン会見が開かれ、エントリー選手たちが大会に向けて抱負を語った。前回、前々回はいずれも20位。今大会は「シード権へのチャレンジ」を目標に掲げ、チーム一丸となって戦う。

箱根駅伝チームエントリー予選会突破の10校&関東学生連合編 シード権獲得なるか

経験者8人をエントリー

会見には長谷川淳監督と12月10日発表のエントリーメンバー14人が出席した。野下稜平(3年、鳥栖工業)とダンカン・キサイサ(2年、大分東明)は体調不良で欠席した。

今大会はエントリー16人のうち箱根駅伝の経験者を8人そろえた。長谷川監督は自身の箱根駅伝出走の経験から、「初出場だと準備の仕方、当日までの動きが手探り。独特の雰囲気で、今年は有観客のところもあり、緊張して本来の力を発揮できないことが多くある。経験者8名を登録できて、そういったところで本来の力を発揮しやすい」と狙いを説明した。

「シード権へのチャレンジ」と語る長谷川監督(専修大学提供)

主将・髙瀨桂「昨年、一昨年以上に勢いがある」

チームの柱になるのは、主将の髙瀨桂(4年、鳥栖工業)、箱根駅伝予選会で日本人トップの8位に入った木村暁仁(3年、佐久長聖)、10000m28分11秒79のタイムを持つダンカン・キサイサの3人だ。

チームを引っ張る髙瀨は、「シード権獲得を目標に向かって取り組んできた。チームの1年間の結果を見る限り、選手1人1人が出場する大会でしっかり結果を残せる実力がついてきている。今年は昨年、一昨年以上に勢いがあるチーム」と自信をのぞかせる。

意気込みを語る髙瀨桂(専修大学提供)

11月の全日本大学駅伝の日本学連選抜として2区を走り、他大学との差を身に染みて感じた。その差を埋めることを意識して練習してきた。

個人の目標では1~3区を希望する。「私と木村、ダンカンでしっかりチームに流れをつくることでシード権獲得の目標を達成できると考えている。どの区間に入ったとしても1桁の順位でいけるようにしっかりと本番に状態を合わせられるようにしていきたい」と意気込んだ。

全日本大学駅伝で日本学連選抜として2区を走った髙瀨桂(右、撮影・浅野有美)

エースの木村暁仁、再現性のある爆発力を

前回大会1区4位と好走した木村は、「昨年の箱根の走りは再現性のない爆発力だった」と振り返る。「3月の学生ハーフでは現在の走りと大会の結果が嚙(か)み合わなかった。自分がどうやったら爆発力を出せるのかずっと積み上げてきて、感覚的なものではあるが見つけることができた。それがはまったのが予選会や合宿だった。昨年の再現性のないものではなく、確実にそこ(箱根駅伝)に当てていきたい」と語った。

爆発力が期待される木村(専修大学提供)

エースとして成長した木村に対して長谷川監督も、「高校の時から大きな試合で力を発揮できる選手。チームのための走りもあるが、その先を見据えて他校のエースと勝負していってもらいたい」と期待を寄せた。

チームの3本柱のレベルアップに加え、中間層の底上げにも取り組んできた。長谷川監督によると、長野県で実施した夏の時点では狙いどおりに練習を進められたという。髙瀨も「中間層の選手がしっかり内容、質を求めて練習した結果、全体まとまって練習できたことが強化につながった」と話した。

髙瀨、木村、ダンカンは1~3区に起用する可能性が高い。「まず1区で遅れないように。その数秒の遅れが他の区間に影響する。前半区間がポイント」と長谷川監督。チームのスローガン「伝統への挑戦 Next Stage」を胸に箱根路を駆ける。

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