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この部だから積めた経験 選手の言葉で振り返る、4years.の2023年(下)

今年も1年間、様々な学生アスリートを紹介してきました

2023年に5周年を迎えた4years.は今年も、スポーツの現場で頑張る皆さんのストーリーに多く寄り添ってきました。今年度の4年生は入学直後に新型コロナウイルス感染拡大による最初の緊急事態宣言が発令され、最も影響を受けた世代。悔しい思いを味わいながらも、次のステージに目を向ける選手たち。学業との両立をめざす学生アスリート――。この記事では、特に印象に残った言葉を月別に紹介します。4years.は2024年もポジティブな記事や情報発信を通じて、携わる皆さんが安心して競技に打ち込める環境作りをめざします。よろしくお願いします!

【7月】大学サッカーに進んだから

「高卒でプロになって壁にぶつかっていれば、今のように自分と向き合えていなかったでしょうね。もしかすると、つぶれていたかもしれません。僕は早稲田に来て、人生が変わったと思っています」
ジュビロ内定の早稲田大・植村洋斗 弱さを認め、さらけ出した828文字に込めた思い

早慶サッカー定期戦のピッチに立った早稲田大の植村(撮影・井上翔太)

【8月】モチベーションを戻してくれる仲間

「水泳本来の楽しさを教えてもらっています。『水泳で速くなりたい』という意思を持って入ってきてくれているので、タイムが伸びていく楽しみとか、今までできなかったことができるようになる楽しみとか。特に自分が伸び悩んでいるとき、モチベーションが落ちているときには学んでます。競技力以上に『みんな本当に水泳が好きなんだな』って」
東京大学・松本恭太郎 伸び悩み、モチベ低下のとき「水泳の楽しさ」教えてくれる仲間

春の水泳日本選手権にも出場した東京大の松本(撮影・井上翔太)

【9月】ここでしか味わえない経験

「大学1年目で『やっぱりこの大学に入学して良かった』ということを、特にこの大会、この決勝の舞台を通じて分かったので。自分の選択は間違っていなかったし、本当に恵まれている環境で練習できていることが分かりました」
甲南大ルーキー・藏重みうが女子100mV、伊東浩司氏から結果の「要素」教わり成長

日本インカレ女子100mで表彰台を独占した甲南大の左から奥野、藏重、岡根(撮影・井上翔太)

【10月】負けて大泣きしている仲間を見て復帰

「大学では遊ばなアカンかな」
「めっちゃヒマやなあ」
「俺は何をしてんねやろ」
「スランプというか、1対1に自信がなくなって……」
「いまは1対1で負ける気がしません」
関西大学RB阪下航哉 仲間の涙を目の当たりにし競技復帰 「真のエース」をめざして

大学1年の12月に入部した関西大の阪下(撮影・篠原大輔)

【11月】最後の箱根駅伝こそは

「レース自体が7カ月ぶりと復帰戦だったので、きつかった。選考レースというのは意識していた。走らないといけない立場。最後、後輩に残せるものを残せるような走りができたらいいと思う。昨年度出られなかった悔しさと、今年1年の苦しさをぶつけたいし、最後なので悔いのない走りをしたい」
駒大・花尾恭輔 上尾ハーフで悔しいチーム4番手 箱根は「悔いのない走りをしたい」

7カ月ぶりのレースに臨んだ駒澤大の花尾(撮影・中西真雪)

【12月】「逃げずに勝負したか」

「ラリーが続いた場面とか、いいレシーブでつないでくれた1本。もし自分がつないだ立場だったら『打ってくれ』と思う。だからそういう状況だったら、たとえ止められたとしても勝負したい。大事なのは『決まったか決まらなかったか』じゃなく、『逃げずに勝負したか』。僕はずっとそう思ってきたし、早稲田に入学したばかりの頃、キャプテンの(宮浦)健人(現・パリバレー)さんがまさにそうでした」
早稲田大・水町泰杜 ブロックに阻まれた一打から1年、有終の美は頼れる仲間とともに

大学バレー「四冠」を達成した早稲田大の主将・水町(撮影・井上翔太)

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