箱根駅伝往路は青山学院大学が2年ぶり優勝! 3区で先頭に立ち、駒澤大学を振り切る
第100回箱根駅伝 往路
1月2日@東京・大手町~箱根・芦ノ湖間の107.5km
1位 青山学院大 5時間18分13秒 ◎
2位 駒澤大 5時間20分51秒 ◎
3位 城西大 5時間21分30秒
4位 東洋大 5時間25分19秒
5位 早稲田大 5時間26分05秒
6位 國學院大 5時間27分07秒
7位 創価大 5時間28分08秒
8位 大東文化大 5時間28分54秒
9位 法政大 5時間29分03秒
10位 順天堂大 5時間30分17秒
◎は新記録
第100回箱根駅伝往路は、青山学院大学が往路新記録で2年ぶりに制した。史上初となる2季連続三冠を狙う駒澤大学は2位につけ、復路で巻き返しを狙う。城西大が大学史上往路最高順位の3位に入った。
1区で駒澤大・篠原倖太朗が好スタート
1区は、当日起用された駒澤大エース格の一人、篠原倖太朗(3年)と、駿河台大の留学生スティーブン・レマイヤン(1年)がハイペースで先頭争いを繰り広げた。終盤で篠原がリードし、トップで襷(たすき)を渡し、史上初となる2季連続三冠に向けて好スタートを切った。2位創価大、3位城西大と続き、前回総合2位の中大は19位と出遅れた。
青学大・黒田朝日が区間賞の好走
各校のエースが集う花の2区では、駒澤大の鈴木芽吹(4年)が安定した走りでトップを維持。当日変更で入った青学大の黒田朝日(2年)は鶴見中継所でトップと35秒差の9位で襷を受け取ると、じわじわと順位を上げた。14km過ぎで日大のシャドラック・キップケメイ(1年)をとらえて3位に浮上。さらに創価大のスティーブン・ムチーニ(1年)をかわしてトップと22秒差の2位まで順位を上げた。早大はエース格の一人、山口智規(2年)が12位から4位まで順位を押し上げた。全日本大学駅伝7区で区間賞を獲得した國學院大の平林清澄(3年)も快調で17位から9位まで駆け上がった。
青学大・太田蒼生が駒大・佐藤圭汰を抜く
3区ではトップが交代した。青学大の太田蒼生(3年)が8km手前で、10000mU20日本記録を持つ駒澤大・佐藤圭汰(2年)に追いついた。18km付近で太田がスパートをしかけ、59分47秒で区間賞を獲得。日本人選手では初の1時間を切る好タイムだった。佐藤も意地を見せ4秒差の2位で襷をつないだ。城西大は10000m27分台のヴィクター・キムタイ(2年)が3位につけた。
4区は青学大・佐藤一世が区間賞でトップ維持
冷たい雨が降るしきる中、青学大の佐藤一世(4年)が集大成の走りを見せた。駒澤大・山川拓馬(2年)との差を広げ、1時間1分10秒で区間賞を獲得。東洋大はけがから復帰したエース・松山和希(4年)が力走して4位に浮上。國學院大が5位につけた。
山上りは2年連続で城西大・山本唯翔が制す
山上りでも青学大が底力を見せた。前々回5区区間3位だった若林宏樹(3年)が寒さに耐え、1時間9分32秒の区間新でフィニッシュした。駒大の金子伊吹(4年)は2分38秒差の2位。前回5区区間新で区間賞に輝いた「山の妖精」こと、城西大の山本唯翔(4年)が本領を発揮。自身の記録を50秒更新する1時間9分14秒の区間新をマークし、往路で大学史上最高順位の3位でゴールした。
4位は東洋大で、当日変更で起用された緒方澪那斗(2年)が踏ん張った。5位はルーキーの工藤慎作を起用した早大。全日本で18年ぶりにシード権を獲得した大東大の菊地駿介(4年)が、“山の大東”の呼び名にふさわしい力強い走りを見せ、14位から8位に順位を上げてシード圏内に入った。
青学大・原晋監督の話
素直にうれしいです。「駒澤1強」と言われた中での「負けてたまるか大作戦」で学生が頑張ってくれた。昨日の能登半島地震で、(大会が)開催できるかどうかわからない中、多くの被災者がいる中で、こうして箱根駅伝ができることに感謝を申し上げたいと思います。(学生たちの走りは)魂がこもった頑張りだった。1年間、このために頑張ってきたので、学生に「ありがとう」と言いたいです。伝統的に復路は強いので、明日走る学生たちは堂々と自信を持って輝いて走ってほしいです。
駒大・藤田敦史監督の話
(明日の)6区でどれだけ前を詰められるか。後半区間は上級生を配置しようと思っている。後半区間で必ず前をとらえて総合優勝を狙っていきたいです。