サッカー

なぜ、両耳に手? 記事見て「黙らせる」、自然に重なった2人の意地

23歳以下日本代表で練習する細谷真大(左)

(25日、サッカーU23アジア杯準々決勝 日本4―2カタール)

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 二つのゴールパフォーマンスに、寡黙な男たちの意地が込められていた。

 延長前半10分、2―2の均衡を破ったのは、エースのFW細谷真大だった。1月のアジア杯から、J1を含め4カ月近く無得点。今大会も決定機を何度も外していた。感情を表に出さない22歳は1次リーグの控室で誰よりも悔しがっていた。

 「ここで終わったら、サッカー人生が終わると思っていた」。縦パスを受け、冷静に相手GKの股を抜くシュート。決勝点を決めると、「何か言ったか?」と観客席をあおるように両耳に手を当てるパフォーマンスをした。

 延長後半7分、ダメ押しの4点目を決めた内野航太郎も同じしぐさをした。2人は、1次リーグを終えたときに「FW陣はノーゴール」と書かれた記事を見ていた。「正直、うるせえなと。結果で黙らせようと思っていた」

 敗れた1次リーグの韓国戦後、選手ミーティングを開き、それぞれの思いを共有していた。確認したのは、「周囲に何を言われても、23人の気持ちを一つに」すること。FW陣のプライドは、自然と重なり合っていた。

 前半終了間際にカタールが退場者を出し、10人の相手を攻めあぐねる試合展開は決して理想的ではなかった。それでも、大岩監督は胸を張った。「我々には、良いストライカーがいる」

 パリ五輪出場へ。苦しんだ点取り屋2人のゴールで王手をかけた。

 日本・大岩監督 「我々が試合を難しくしてしまった面が少なからずある。2失点しているので、その課題を次の試合に向けて修正したい」

 藤田 「じれずにやることができた。第一関門をクリアしただけで、自分たちはまだ満足していない」

(ドーハ=照屋健)

=朝日新聞デジタル2024年04月26日掲載

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