アメフト

特集:関西学生アメフト主将インタビュー2024

関西学院大・LB永井励主将 自分たちの限界を縛らず、「勝つべくして勝つチーム」へ

関西学院大の永井励主将。勝つための徹底した準備をやり続ける(ともに提供・関西学院大学アメリカンフットボール部)

2024年度の関西学生アメリカンフットボールリーグDiv.1は8月30日に開幕します。今年から全日本大学選手権の大会方式が変更され、3位までトーナメントに進出できることになりました。新方式の秋シーズンを前に、4years.からDiv.1所属チームの主将に意気込みを聞きました。最後を締めくくるのは関西学院大学のLB永井励主将(4年、関西大倉)です。

質問1 2024年度のチームスローガンと、そこに込めた思いを教えてください。

チームスローガンは「No limit」です。「No limit」には限界を決めない、これまでの自分たちを超えていく際限ない取り組みをし続けるという意味があります。日本一を達成するための取り組みに慢心や満足があってはなりません。自分たちの日々の取り組みに決して満足することなく、己にも仲間にも厳しく向き合い妥協のない取り組みを積み重ねます。そして「勝つべくして勝つチーム」を目指します。

質問2  今年のチームの特徴(プレースタイルや力を入れてきた点)を教えてください。

今年のチームの特徴は多くの下級生が主力としてチームを率いていることです。昨年度のチームから実力ある選手が多く抜け、勢いのある下級生たちの活躍が今年のチームには必要です。下級生ならではの思いきりの良いプレーや日々成長していく姿は上級生、チーム全体に良い影響を与えてくれます。強いチーム作りやチームの底上げのために、上級生はチームを担う責任感を持って励み続けると同時に強いチーム作りやチームの底上げのために、主体的にチーム全体に対してのアプローチや下級生たちが大きく成長できる環境を整えることに力を入れています。チームを担って責任を持ち行動する上級生とミスを恐れずプレーする下級生それぞれが目の前のことに本気で向き合うことで、関係性の構築やチーム力の向上へつながり、全員が一つとなって日本一をつかみます。

質問3 キャプテンに就任以降、新たに取り組んだことやチームを変えたこと、逆に従来通りで変えずに大切にしていることを教えて下さい。

新たに取り組んでいることは1対1のコミュニケーションを取る機会を設けたことです。私だけでなく幹部やその他の中心メンバーと共に協力し、ポジションや学年など関係なく練習後に1対1で会話を行っています。我々関西学院大学ファイターズは200人規模の組織であるため全体への働きかけだけでは気持ちや考え方、熱量などに差が生まれてしまいます。1対1で話すことによりお互いのことをより知ることができるだけでなく、埋もれてしまっている意見や見えないチームの改善すべき部分などが明確となり、信頼関係の構築だけでなくその時に必要なチームへのアプローチなどを考えることができます。従来通りで変わらない部分は4回生のチームであるということです。全ての準備や片付け、取り組みは4回生が責任を持ち、主体的に行動します。日々「全員が主将」であると言い続け、他責にならず4回生全員が考え、行動しチームの基準を作り上げます。

200人を超える大組織だからこそ1対1の会話を大事にしている

質問4 今年からリーグ戦3位までが全日本大学選手権トーナメントに出られることになり、甲子園ボウルが関西勢同士や関東勢同士になる可能性もあります。この変更に対する受け止めや、対応策などについて教えて下さい。

私たちの目標は「日本一」です。トーナメントの制度に大きな変革があっても私たちのやることは変わりません。相手がだれであろうと一戦一戦勝つために慢心ない準備をし続けて、自分たちのフットボールをして勝ちます。トーナメントの制度が変わることで例年よりもタフさが求められると思いますが、それでもチーム全員が一貫してチームスローガン「No limit」を体現すべく、勝つための徹底した準備に限界を決めずやり続けることを大切にしていきます。

質問5 この秋のキーマンを1人教えてください。併せて理由もお聞かせください。

DL田中志門(1年、追手門学院)です。フレッシュマンとは思わせないほどのずば抜けた身体能力と相手を圧倒するスキルに注目してください。筋トレに対しても、ファンダメンタルに対しても誰よりも貪欲(どんよく)に取り組み、常に高みを目指し続けられる選手です。普段は可愛くて笑顔が特徴の後輩ですが、防具をつけた彼の表情は一変し、瞳の奥の普段の優しさは消え、ディフェンスライン田中志門に変わります。私も志門と春シーズン共にプレーをし、ディフェンスを引っ張りました。春シーズンを通して志門には1番の信頼を置いており、秋シーズンも大暴れしてくれると確信しています。ぜひ注目して下さい。

質問6 最後に、秋シーズンの目標・意気込みとともに、ファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

春シーズンを通して我々は弱さを痛感しました。この弱さに気付けたこと、それを我々の強みにして秋シーズンに向けて1日1日を大切に取り組んでまいります。決して弱さから逃げず、全員が昨日の自分を超える取り組みをし続けて強いチームになります。秋シーズンどんな相手であろうと自分たちのフットボールを追求し、それを体現していきます。最後には聖地甲子園の青く染まったスタンドを背にプレーし、日本一を達成します。熱いご声援とご支援のほどよろしくお願い致します。

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