野球

継投確立した関東第一VS.両左腕安定の京都国際 決勝戦みどころ

関東一の「背番号1」坂井(左、撮影・金居達朗)と京都国際のエース中崎(撮影・有元愛美子)

(第106回全国高校野球選手権大会決勝 第14日〈23日〉の見どころ)

慶大・丸田湊斗(上)森林貴彦監督の助言で意識が変わり「別人」打者になった最後の夏

 今春から導入された低反発バットにより得点が減り、これまで以上に「1点」が重くなった。堅守で投手陣も安定する両校の対戦は、「低反発バット時代」の頂上決戦にふさわしい。

 関東第一は球際に強い内野陣を中心に、4試合で3失策。準決勝では、1点リードの九回に中堅手飛田のバックホームで試合を終わらせるなど、内外野の好守で何度もピンチを切り抜けてきた。

 投手陣はこれまで4人が登板。準々決勝で九回途中まで1失点と好投した左腕畠中、準決勝で5回1失点の大後らが試合を作り、最速150キロ超のエース坂井につなぐ継投が確立している。坂井を終盤まで温存できる展開なら、関東第一ペースと言っていい。

 京都国際も5試合で5失策。守備のリズムを生んでいるのが、安定感のある中崎、西村の両左腕だ。2回戦からは西村、中崎、西村と3戦連続で完封した。

 特に西村は球の出どころが見えづらいフォームから低めに沈むチェンジアップで打者を翻弄(ほんろう)し23回を無失点と絶好調だ。

 ともに大量得点はのぞめない。決められる犠打を確実に決め、進塁打や盗塁を絡めていかに得点圏に走者を置けるか。守る側はそれを防げるか。

 関東第一は高橋、京都国際は藤本。連打が望みにくい中、試合の流れを変える長打力がある両4番もキーマンとなる。

=朝日新聞デジタル2024年08月22日掲載

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