サッカー フォーメーション変更で明大の呪縛解けた
ついに明大が勝利なしの呪縛から解き放たれた。ここ4戦勝ちなしで迎えた相手は、勝ち点で並ぶ流経大。フォーメーションの変更が功を奏し、主導権を握り続けた。4-0で5戦ぶりの勝利を収め、10月28日時点の順位は暫定で3位に上がった。
采配が光った。得点不足に苦しみ、ここ2戦は無得点の状態で臨んだこの日。村田航一(4年、日章学園)が「課題は明確だった」と言うように、ともかくゴールがほしかった。栗田大輔監督は、今シーズン初となる3-4-3で攻撃的に打って出た。これがハマった。立ち上がりから続けてチャンスを演出。前半23分には、村田が待望すぎる先制ゴールを決めた。相手にペースをつかまれそうになった前半の終盤には、栗田監督がリズムを変えるためにと4-4-2に変更。後半の途中にはFWとボランチの間を詰めるため、3-4-3に戻した。「相手が混乱していたのは確かですね」と村田。監督が的確なフォーメーション変更で快勝に導いた。
エースが沈黙を打開したのは大きい。第15節の桐蔭横浜大戦以来でゴールをこじ開けた9番の村田は「何よりほっとしました」と表情を緩めた。その後も2得点を加え、大学では初めてのハットトリックを達成した。「なかなかゴールが奪えない中で『積極性が足りない』と気付きました。これからも積極性を失うことなくプレーしたい」と、村田が誓った。得点ランキング2位へと躍り出た男は、残り4試合で得点王を目指す。
あとは混戦を抜け出したい。現状、勝ち点26~33の間に6校がせめぎ合う。次戦の相手は、暫定5位の法大。勝ち点差は2しかない。「一戦一戦しっかり引き締めたい」と栗田監督。ここから確実に上位に食い込みにいく。