サッカー

サッカー 早大、宿敵慶應に痛恨のドロー

痛恨の引き分けに、肩を落とすエース河野

関東大学女子リーグ戦1部第8節

10月28日@早大東伏見
早稲田大(勝ち点17) 0-0 慶應義塾大(9)

神宮球場で華の早慶戦2回戦のあった日、早大東伏見グラウンドでも「絶対に負けられない戦い」があった。リーグ戦も佳境を迎え、早大はライバル慶大との一戦に臨んだ。立ち上がりから両校がシュートを打ち合う展開になったが、決めきれない。早大は何度も決定的なチャンスを作ったものの、結局ゴールネットを揺らせず。スコアレスドローとなった。

今季3戦全勝の相手に……

今シーズン4度目の対戦。お互いが手の内を知り尽くした上での熱戦になった。早大はMF安部由希子(4年、聖和学園)と副将のMF柳澤紗季(4年、浦和レッズレディースユース)を中心に右サイドでパスをつなぐ。4分には主将のMF熊谷汐華(4年、十文字)からエースのFW河野朱里(4年、藤枝順心)へスルーパス。反応した河野が慶大ディフェンスラインの裏へ走り込んだが、オフサイド。その後も早大はたびたびオフサイドをとられ、決定機をつくれない時間が続く。

ここで早大にアクシデントが起こった。29分、DF源関清花(3年、ちふれASエルフェン埼玉)が相手と激しくぶつかって負傷交代。代わりに入ったDF三浦紗津紀(4年、浦和レッズレディースユース)は、けがによる長期離脱からの復帰戦となった。その三浦が存在感を示したのは45分。右からのCKに、長身の相手と競り合いながら得意のヘディング。惜しくも枠をとらえられなかった。そのまま前半が終わった。

ケガから復帰したDF三浦。得意のヘディングで存在感を示した

後半、最初に決定機をつくったのは慶大だった。48分、ペナルティアーク付近から細かくパスをつなぎ、MF庄司夏穂(3年、聖和学園)がシュート。これは早大DF陣がなんとか体に当て、事なきを得た。一方の早大は52分、右のMF並木千夏(1年、藤枝順心)がMF村上真帆(2年、十文字)へつなぐと、村上は左へのサイドチェンジで慶大を翻弄(ほんろう)。河野にボールが渡り、河野からパスを受けたDF中田有紀(3年、日ノ本学園)が左からアーリークロス。しかし、中の2人には合わない。その後も早大は並木や河野を中心に仕掛けるも実らず、試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。

痛恨のドロー。慶大には今シーズンこれまで3戦3勝だったが、インカレの出場権獲得に向けて負けられない慶大は、強い気持ちでぶつかってきた。スコアレスドローという結果への反応は対照的だった。沈む早大、喜ぶ慶大。自力優勝は消えたもののチャンスのある限り勝ち点を積み重ねたい早大にとって、この引き分けは痛い。「自分たちの弱さです。厳しさが足りなかったり、甘さが出てしまったりしました」とDF三浦。次週の皇后杯に向け、また出直しだ。

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