サッカー 東洋大、インカレへ向け課題明確に
東洋大の最終節の相手は首位を走る帝京平成大。立ち上がり早々に先制点を許すと、後半にも追加点を献上し、0-2。インカレに向けて課題が浮き彫りとなった。
攻撃・守備ともに課題を認識
最終節ということもありホームの板倉には多くの応援の人が詰めかけていた。しかし立ち上がりに失敗、3分に先制を許した。東洋大は中盤でパスを回し、チャンスを待った。20分、右サイドからの斎藤麻由(3年、常盤木学園)のパスをフリーで受けた松井彩乃(4年、聖和学園)がミドルシュートを放つも枠外。両サイドのポジションを流動的に変え、攻撃のリズムを取り戻す。38分には常田菜那(2年、大商学園)の低めのクロスを相手GKが弾いたところに大内梨央(2年、常葉学園橘)と常田麻友(2年、大商学園)が詰め、ゴールに迫った。しかし決め切れない。
後半に巻き返しを図るもチャンスをつくり出せない。さらに65分、一瞬の隙を突かれ左サイドを突破されると2点目を献上。戸田有悟監督は今シーズンの東洋大の武器である選手層の厚さを生かし、5人の選手を投入し、攻めの姿勢を見せた。それでも0-2のまま、試合は終わった。最後まで帝京平成大のゴールをこじ開けることができず、選手たちは悔しい表情でフィールドを後にした。
リーグ戦終盤の3試合で7失点、守備への課題が明確になった。「しっかり勝ち切れるチームにならないと」とGK垣内愛菜(4年、大商学園)は課題の大きさをかみしめた。インカレ圏内である5位でリーグ戦を終えた東洋大は、ここでの悔しさを胸にインカレに挑む。
チームの成長が見えたリーグ戦
課題が残るリーグ戦となったが、収穫もある。戸田監督がリーグ戦開幕前に期待する選手を「全員」と答えた通り、スタメンが固定されていた昨年と比べ、多くの選手が爪痕を残した。中でも1年生の活躍は目を見張る。全試合出場のDF林みのり(1年、大商学園)を中心に、MF牛久保鈴子(1年、作陽)、FW塩谷瑠南(1年、前橋育英)、MF佐々木葵(1年、花咲徳栄)など1年生がピッチを駆け回り、存在感を発揮。塩谷と佐々木はそれぞれ山梨学院大戦、武蔵丘短大戦で初ゴールを決め、チームを勝利に導いた。
東洋大が目指すのは「インカレ優勝」ただ一つ。12月23日から始まるインカレに向け、主将の松井は「インカレはチームの集大成、最後は笑って終わりたい」と話した。昨年はベスト4に終わり、西が丘で悔し涙を流した。今シーズンは「チームの総合力」を武器に日本一を目指す。