野球

特集:第49回 明治神宮野球

筑波大、飛躍のシーズン締めた全国舞台

筑波大、飛躍のシーズン締めた全国舞台
村木は近大相手に6回1失点の好投

明治神宮大会1回戦

11月10日@神宮球場
近畿大(関西五連盟第一代表) 2-1 筑波大(関東五連盟第二代表)

筑波大にとって12年ぶりの明治神宮大会となった。初戦の相手は奇しくも同じ12年ぶりの近畿大。1989、97年にこの大会を制覇している名門だ。先発は先の横浜市長杯で敢闘賞を受けたエース村木文哉(2年、静岡)。先発して6回1失点の好投で、打線も相手の6安打を上回る7安打だったが、1-2で敗れた。川村卓監督は「相手投手が我々の研究を上回ってました」と話した。

レフト中島、強肩を披露

序盤は両先発投手が毎回安打を許すも、得点させない粘りの投球。2回裏には1死一、三塁のピンチでレフト中島準矢(4年、鹿島)が強肩ぶりを披露した。ファールフライを捕ると、ホームへ矢のような送球。タッチアップした走者を刺し、先発村木を盛り立てた。

両チーム無得点で突入した4回裏、近大の先頭打者は2年生ながら大学日本代表に選ばれた4番佐藤輝明(仁川学院)。1ボール2ストライクから投じた144kmのストレートをレフトスタンドに運ばれた。村木は「レフトフライかと思ったんですけど、打球が伸びた。ストレートを投げるべきではなかった」と悔やんだ。

早く追いつきたい筑波大だが、7回まで毎回走者を出すも相手先発の小寺兼功(4年、岡山理大付)から得点を奪えなかった。

筑波大は7回から投手を首都大学リーグベストナインの加藤三範(2年、花巻東)に交代した。初球からストライクゾーンぎりぎりを攻める強気の投球。だが、2ストライク2ボールから右中間に三塁打を放たれると、次の打者には初球を右に運ばれ、犠牲フライで痛恨の追加点を与えた。

2点を追う筑波大は9回表、2死二塁で篠原涼(3年、敦賀気比)がセンター前ヒット。2死一、三塁とすると、代打の片岡心(1年、報徳学園)がレフト前にしぶとく運び、待望の初得点。1点差となり、この試合3安打の種子島大輝(4年、膳所)が打席へ。筑波大側のスタンドはこの日一番の盛り上がりだったが、センターフライで試合終了。川村監督は「種子島でダメなら仕方ないと思って見守った」と振り返った。

筑波野球_2
この日3安打の種子島がラストバッターになった

「守り勝つ野球」を体現した投手陣

優勝した1987年以来の勝利を目指した筑波大だったが、1点差の惜敗。「チャンスを生かしきれなかった」と川村監督。近畿大の残塁が3だったのに対し、筑波大は11。惜しかったのが8回表だ。交代直後の相手投手、村西良太(3年、津名)から四球と中前安打で無死一、三塁のチャンスをつくったが、無得点に終わった。

それでも筑波大にとって、2018年は大きく躍進した年となった。昨年は春、秋ともにリーグ戦を2位で勝ち抜いたが、横浜市長杯では2回戦敗退。しかも今年の春季リーグは4位に終わり、「チームの状況は最悪に近かった」と話す部員がいたほどた。だが、秋は首都大学リーグを2位で終えると、その後の横浜市長杯で準優勝を果たした。

躍進の背景には、筑波大が掲げる「守り勝つ野球」を体現した投手陣の活躍があった。1年を通して安定した成績を収めたエース村木。加藤も抑えとして横浜市長杯では全試合に登板するなど大車輪の活躍だった。また1年生の佐藤隼輔(仙台)も首都大学リーグでは25回を投げて自責点ゼロと獅子奮迅の働きだった。

加えて、秋は野手陣も役割を果たした。川村監督は「春は打てない人と打つ人の差がはっきりしてましたけど、秋になって下位打線からでも点を取れるようになった」と語る。投打がかみ合い、12年ぶりに明治神宮大会までたどり着いた。

来年に向けた期待も大きい。投手陣は2年生の村木と加藤にルーキー佐藤の3枚看板が健在。野手陣も三塁手の篠原や首都大学ベストナイン二塁手の皆神裕平(3年、常総学院)、下位打線の要でベストナイン外野手の上中尾真季(1年、敦賀気比)といった面々が来年も残る。発展途上で全国の舞台に戻ってきた筑波大学硬式野球部。さらなる飛躍から目が離せない。

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